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食生活の知識

食品の表示

近年、食に関する生産、流通、消費形態が多様化し、安全性や品質への関心が高まるなか、食品表示の充実、強化が求められています。一連の食品表示偽装事件の多発を受け、平成14年7月には、違反業者の罰則規定を強化するため、JAS法が改正されました。

JAS法改正のポイント(平成14年7月改正)
改正前
改正後
(1)違反業者名の公表 指示に従わないときのみ公表 指示を受けた場合公表
(2)罰則の強化 個人・法人ともに50万円以下の罰金 個人:100万円以下の罰金
又は1年以下の懲役
法人:1億円以下の罰金

食品表示については、JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)により、消費者の経済的利益を守るため、品質表示基準にしたがった表示を全ての製造業者または販売者に義務付ける品質表示制度が定められています。
 

ア.生鮮食品

名称と原産地名(品目ごとに異なる※)の表示が義務付けられています。(※品目別原産地名の表示の仕方)
  • 農産物:都道府県名を記載(市町村名などでも可)
  • 畜産物:『国産』である旨を記載(主たる飼養地がある都道府県名などでも可)
  • 水産物:生産した水域または地域名(主たる養殖場がある都道府県名)を記載


水産物は、このほか冷凍したものを解凍して販売する場合は『解凍』、養殖されたものを販売する場合は『養殖』などと表示することとなっています。
輸入品は、いずれの品目も原産国名を表示することとなっています。

イ.加工食品

名称、原材料名、賞味期限(品質保持期限)、保存方法、製造業者等(輸入品の場合は輸入業者名)の氏名または名称及び住所の表示が義務付けられています。
原材料名は、使用した原材料を食品添加物とそれ以外に分けて原材料に占める重量の多いものから順に全て記載することとなっています。
輸入品については、原産国名も表示することとなっています。

ウ.玄米及び精米

名称、原料玄米、精米年月日、内容量、販売業者等の氏名又は名称、住所及び電話番号の表示が義務付けられています。
ブレンド米は、使用割合が50%未満の原料米を強調して表示することや『ブレンド』の文字の大きさを産地、品種等を示す文字より小さく表示することが禁止されています。

エ.遺伝子組換え食品

大豆(枝豆、大豆もやしを含みます)、とうもろこし、ばれいしょ、なたね及び綿実のほか、それを原料とし、加工食品も組み換えられたDNA又はこれによって生じたタンパク質が残存する加工食品については、遺伝子組換えに関する以下のような表示をすることとなりました。

分別生産流通管理が行われた遺伝子組替え農産物を原材料とする場合
「大豆(遺伝子組替え)」等の義務表示
遺伝子組替え農産物と非遺伝子組替え農産物が不分別の農産物を原材料とする場合
「大豆(遺伝子組替え不分別)」等の義務表示
分別生産流通管理が行われた非遺伝子組替え農産物を原材料とする場合
「大豆(遺伝子組替えでない)」等の任意表示

また、高オレイン酸大豆については、その加工品を含め、「高オレイン酸遺伝子組換え」との表示が義務付けられています。(平成14年1月以降)


オ.有機食品の検査認証制度

有機食品とは、有機農産物(化学肥料や農薬を使用せず、堆肥などによる土づくりが行われているほ場から得られる農産物)及びこれを原料として製造される有機加工食品のことをいいます。
有機食品については、農林水産大臣から許可を受けた登録認定機関から認定を受けた生産者などが特定JAS規格に適合するものであるかどうかについて格付けを行い(自己格付)、『有機JASマーク』を表示したものでなければ、「有機○○」などという表示ができなくなりました。
 

食生活指針

最近の食生活は、食習慣の乱れや食料の海外依存、食べ残しの増加などにより栄養のバランスの偏り、生活習慣病の増加、食料自給率の低下、資源の浪費などの問題が生じています。こうしたなかで、平成12年に文部省、厚生省、農林水産省により、次の10項目の食生活指針がまとめられました。

(1)食事を楽しみましょう。
(2)1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
(3)主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
(4)ごはんなどの穀類をしっかりと。
(5)野菜・果物・牛乳・乳製品・豆類・魚なども組み合わせて。
(6)食塩や脂肪は控えめに。
(7)適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を。
(8)食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も。
(9)調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく。
(10)自分の食生活を見直してみましょう。
 

エコクッキング

エコクッキングとは、食材の選び方や調理の仕方、ガスや水道の使い方などについて、環境に配慮した調理を行うことです。調理をする時は、食材を無駄なく使い、省エネに心がけましょう。

エコクッキングのための5つのチェックポイント

食べ物の選び方・買い方

お店や商品の選択基準に「環境配慮」を入れましょう。
買い物かごや袋を持参したり、過剰包装をさけるなど、ごみを最小限にする買い方を心がけましょう。

地球にやさしい家庭料理

調理の工夫で食材を使い切るなど食材、食品を大切にしましょう。
食べる量を考えて、作り過ぎないようにしましょう。
調理のときに省エネや節水を心がけましょう。

洗い物・後片付けの手順

鍋や皿の汚れは拭き取ってから洗うなど、水を大切に使いましょう。
汚れの少ないものから先に洗い、洗剤は適量使いましょう。

上手な食品の保存

冷蔵庫を上手に利用し、詰め込み過ぎないようにしましょう。
食材にあった適切な保存をしましょう。

活かし方・捨て方の工夫

残り物をおいしく食べられる工夫をしましょう。
容器はリサイクル(再利用)し、生ごみは堆肥にするなど工夫しましょう。

 

食品添加物

食品添加物は、食品衛生法では食品の製造過程で、または食品の加工、保存の目的で食品に添加したり、
混和したりして使用するものと定義されています。
 

食品添加物の分類

食品添加物は、1995年の食品衛生法の改正により、次の4つに分類されています。(2000年4月25日現在)
  • 指定添加物(厚生大臣が指定した添加物)
  • 既存添加物(489品目)(天然添加物)
  • 天然香料(約612品目)(天然添加物)
  • 一般飲食物添加物(約72品目)(天然添加物)

 

食品添加物の指定

食品添加物の指定にあたっては、食品衛生調査会で審議されますが、次の4項目が要件となります。

1.安全性が実証または確認されるもの
2.使用により消費者に利点を与えるもの

ア.食品の製造や加工に必要不可欠なもの(豆腐用凝固剤、かんすい、油脂抽出溶剤、消泡剤、酵素など)
イ.食品の腐敗や変質、化学変化を防ぐもの(保存料、防かび剤、酸化防止剤など)
ウ.食品の嗜好性や品質を向上させ、魅力を増すもの(色〈着色料、発色剤、漂白剤〉、香〈香料、香辛料抽出物〉、味〈甘味料、酸味料、調味料、
苦味料〉、食感〈乳化剤、増粘・安定・ゲル化剤〉など)
エ.栄養分を補充、強化するもの(ビタミン、ミネラル、アミノ酸など)

3.既に指定されているものと比較して、同等以上か別の効果を発揮するもの

4.原則として化学分析などにより、その添加を確認し得るもの

 

食品添加物は、1991年7月より一部の例外を除き使用したものは全て表示することになりました。使用された食品添加物は名称やわかりやすい簡略名、類別名で表示されています。
(例)

名称
簡略名または類別名
L-アスコルビン酸ナトリウム ビタミンC、V.C
炭酸水素ナトリウム 重曹
硫酸アルミニウムカリウム ミョウバン
ビートレッド アカビート、野菜色素

用途名が併記されているものもあります。
(例)
用途名
表示例
甘味料 甘味料(サッカリンNa)
着色料 着色料(アナトー)またはアナト一色素
保存料 保存料(安息香酸Na)
増粘剤、安定剤、ゲル化剤または糊料 ゲル化剤(ペクチン)、安定剤(CMC)
または増粘多糖類
酸化防止剤 酸化防止剤(エリソルビン酸Na)
発色剤 発色剤(亜硝酸Na)
漂白剤 漂白剤(亜硫酸Na)
防かび(防ばい)剤 防かび剤(OPP)または
防ばい剤(OPP)


同じような用途の成分が入っているものは、一括名としてまとめてわかりやすく表示します。
(例)
・イーストフード・ガムベース・かんすい・酵素・光沢剤・香料・酸味料
・軟化剤・調味料・豆腐用凝固剤・苦味料・乳化剤・PH調整剤・膨張剤


食品添加物の表示が免除されるのは、次の場合に限られます。
(例)
表示の免除
免除される理由
食品添加物例
加工助剤 加工工程で使用されるが、除去されたり中和されたり、ほとんど残らないもの 活性炭、ヘキサン、
カセイソーダ
キャリーオーバー 原料中には含まれるが、使用した食品には微量で効果がでないもの せんべいに使用されるしょうゆに含まれる保存料
小包装食品 表示面積が狭く(30平方センチメートル以下)、表示が困難なもの すべての食品添加物
バラ売り食品 包装されていないので、表示が困難なもの 防かび剤などを除くほとんどの食品添加物

※栄養強化剤(ビタミンD3など)は栄養改善法などにより表示が行われており、食品衛生法では表示が免除されています。

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