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更新日:2015年3月20日

市民とともに・平成25年1月号(新春市長対談)

対談にのぞむ森博幸市長と京セラ(株)名誉会長・稲盛和夫さんの写真

本市出身で、初の鹿児島ふるさと大使に就任いただいている、京セラ(株)名誉会長の稲盛和夫氏を森市長が訪ね、新春対談を行いました(この対談は、広報紙「かごしま市民のひろば」第548号(平成25年1月号)に掲載されたものです。

新春市長対談~稲盛和夫さん

市長 本日は、郷土の大先輩の稲盛さんと対談の機会をいただき誠に光栄であり、心から嬉しく感謝申し上げます。

稲盛さん ありがとうございます。多忙な毎日ですが、日々、事あるごとにふるさと鹿児島のことを思い出します。鹿児島大学を卒業してからも、ふるさと鹿児島への想いは誰にも負けないと自負しています。

 そんな私を平成23年7月に「鹿児島市ふるさと大使」に任命していただき、大変光栄に思っています。私は、その前年の平成22年に政府の再三の要請を受け、日本航空(JAL)の再建を引き受け、全力で取り組み、昨年9月には再上場を果たすことができました。今年あたりからは少しは時間もとれるので、ふるさと大使としてもっと活動できるのではと思っています。

市長 本当にお世話になります。稲盛さんの長年の経営者としての経験と卓越(たくえつ)した指導力により、JALは見事に再建・復活を果たし、今後の発展が楽しみです。また、京セラは昨年9月、市内で国内最大規模となるメガソーラー発電所の建設に着手され、環境リーディングシティを目指す本市としても大変期待しております。

 ところで、私は稲盛さんの著書を読んだり、ご講演を拝聴(はいちょう)したりして、その内容に深く感銘を受けておりますが、改めて信念と言いますか、人生の哲学として大切に思っていらっしゃることをお聞きしたいと思います。

稲盛さん 私の哲学の根本は、「人間として正しいことを貫く」ということです。私は、27歳のときに京セラという会社をつくっていただきましたが、経営の経験も知識も全くなかったため、経営に当たってどう物事を判断すればいいのかわかりませんでした。私が判断を1つ間違えば、せっかくつくっていただいた会社が潰れてしまうかもしれない、従業員を路頭に迷わせてしまうかもしれない。そう思うと、心配で心配で夜もろくに眠れませんでした。

 何を基準にして経営の判断を下せばよいのかわからなかった私は、いろいろと悩み考えた末に、子供のころ、両親や学校の先生から教わった「人間として何が正しいか」、つまり「やっていいこと、悪いこと」を判断の基準にしようと考えました。プリミティブな(素朴な)道徳観、倫理観しか持ち合わせていなかった私は、それを経営の判断基準にしていくしかなかったのです。

 しかし、今にして思えば、「人間として正しいことを貫く」ということを企業経営の根幹に据(す)えて経営を行ってきたからこそ、京セラは半世紀以上にわたり、経営の判断を大きく誤ることなく発展し続けることができたのだと思います。

西郷隆盛の「敬天愛人」精神に学ぶ

市長 その考え方は、郷土の偉人・西郷隆盛の書にある「敬天愛人」の精神に通じており、私が携わる市政運営・まちづくりにも当てはまる考え方だと思いますが。

稲盛さん そう思います。「敬天愛人」は、京セラの社是(しゃぜ)としていますし、私の執務室にもその書を掲げていますが、これは「道理を守り、人のために尽くす」という意味を持っています。私も、今お話ししたように、「人間として何が正しいか」という道理を守りながら、経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献(こうけん)すること」と定めました。こうした、経営者の利己を離れた利他の精神に貫かれた大義名分を掲げることでこそ、従業員の共感を得て、その理念のもとに総力を結集することができるのだと思います。そういう意味では、行政こそ市民の幸せや社会のために尽くすことに取り組まれるべきものではないでしょうか。

市長 私は市長就任以来、一貫して「市民が主役の鹿児島市の実現」を基本理念に、市民とのパートナーシップを大切にしながら、市長の職責を全力で務めてまいりました。私の好きな言葉は「誠心誠意、人事を尽くして天命を待つ」ですが、稲盛さんのお考えと相通ずると思います。

 稲盛さんには、本市第1号の「ふるさと大使」になっていただき、これまで未来を担う青少年への熱いメッセージや、教職員への貴重なご講演などをいただいております。鹿児島市民は、稲盛さんのような偉大な先輩を持つことを誇りに思い、経済界での成功者としてだけでなく、人生の師として、稲盛さんの考え方や生き方に感銘を受け、勇気や元気をもらっていることでしょう。

まちづくりのリーダーとして~これからも市民とともに

稲盛さん 私のこれまでの経験や生き方が、少しでも市民の皆さまや社会のために役立てば、この上ない幸せです。ところで、森市長さんは鹿児島市のリーダーとして、これまでどんな市政運営やまちづくりに取り組んでこられましたか。

市長 私は、平成16年12月、周辺5町との合併直後に第20代市長に就任し、市政の柱に「環境」「子育て」「観光」「教育」「協働」の頭文字にある「K」をとった、いわゆる5つの「K」を重点政策に掲げ、市勢発展と市民福祉の向上に取り組んでまいりました。3期目がスタートしたところですが、今後は5つの「K」の推進はもちろん、新たに雇用・地域産業の振興を含めた「経済」と、医療・福祉の充実を含めた「健康」の2つの「K」を加え、7つの「K」について重点的に取り組んでまいりたいと考えています。私はこれからも市長とふれあいトークなどさまざまな機会を通じ、積極的に市民の皆さんと直接意見交換をするなど、市民との協働連携を進めていきたいと考えています。

稲盛さん 今後の取り組みを大いに期待します。ところで、今日、わが国は少子高齢化が急速に進み、人口減少局面に移行する中で、国も地方も将来に向けて、持続可能な社会保障制度の構築、環境問題への対応、財政健全化など、難しい課題が山積しています。鹿児島市でも、市政運営やまちづくりにさまざまな課題があると思いますが、いかがでしょうか。

市長 地方分権が叫ばれて久しく、本市を取り巻く環境も年々厳しさを増す中で、自らの責任と判断に基づき、主体的で迅速な対応がますます肝要(かんよう)だと思います。時代の潮流を踏まえた柔軟な「変化」と、時代を先取りした力強い「挑戦」が求められていると感じています。稲盛さんは、世界市場で企業運営を行う難しさを経験されていることと思いますが、地方自治体の運営に対して、何かアドバイスなどがありますでしょうか。

稲盛さん 価値観が多様化し経済情勢がますます厳しくなる中では、国に頼っているのではなく、地方自らが将来のまちの姿を描き、その実現のためにみんなで力を合わせて懸命に努力を続けなければならないと思います。

 企業経営においては、明確な将来ビジョンを立て、全員の知恵と努力により目標達成を目指します。そのためには、まずはリーダー自らが素晴らしい人格、人間性を身につけ、社員の心からの信頼を得ることが必要です。その上で、リーダーはビジョンを実現していくために求められる考え方、経営哲学を全社員と共有するように努めなくてはなりません。さらには、現場の社員一人ひとりが主役となり、自主的に経営に参画する「全員参加経営」の仕組みを構築しなければならないと考えています。そうすれば、JALのように必ず企業の体質が大幅に強化され、業績を伸ばすことができると確信しています。

 このことを自治体経営に置き換えると、森市長さんの基本理念である「市民が主役のまちづくり」を市民と行政が一緒になって実行することにも相通じることではないでしょうか。

市長 ありがとうございます。稲盛さんと対談して、改めて市政をあずかる者として、その責任と役割の大きさを痛感するとともに、大きな勇気とパワーをいただきました。これからも市民の皆さんとともに、市民目線で市勢のさらなる発展と市民福祉向上のために全力を尽くしてまいりたいと思います。

 ところで、年頭に当たり、稲盛さんの今後の抱負(ほうふ)をお聞かせいただき、合わせて市民の皆さんへのメッセージをお願いしたいと思います。

愛する鹿児島のために~ふるさと大使として

稲盛さん 私はふるさとが鹿児島市であることを誇りに思います。今の私の原点は、鹿児島の自然や明治維新を成し遂げた多くの偉人を生み出したこのふるさとにあります。さらに個人的には、さまざまな逆境や挫折を経験しながら両親・家族や友人などに支えられた青春時代にあると考えています。ですから、常に心の中には懐かしい鹿児島での生活や両親の存在があり、ふるさとは、常に私を温かく見守り応援してくれるようなありがたい存在です。これからも、鹿児島市がなお一層飛躍発展していけるよう、さまざまな機会を捉えて鹿児島の魅力を発信し応援していきたいと思います。今年が、市民の皆さんにとって明るい話題や希望にあふれる幸せ多い年であってほしいと思います。

市長 心温かい、そして大変心強いメッセージをありがとうございます。

すべての市民が“豊かさ”を実感できるまちづくり

稲盛さん 改めて今年は、森市長さんは3期目のスタートの年ですね。これまでの2期8年間の取り組みを踏まえて、これからの4年間、どのような市政運営とまちづくりを進めていかれるのか決意をお聞かせください。

市長 今年度、平成33年度を目標年度とする第五次鹿児島市総合計画がスタートしました。その目指す都市像には「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」を掲げています。その実現に向けて、市民一人ひとりの鹿児島に寄せる愛情と将来にかける熱い想いや行動力を結集して、次の世代に「つなぐ」、国内外の都市と「つながる」、世界に「つたわる」の3つのキーワードを念頭に、これからも「市民が主役の鹿児島市の実現」を基本理念に、市政のさらなる飛躍発展のために全力で取り組む決意を新たにしています。

稲盛さん 頼もしい決意をお聞きしました。私も、日本にとって「南に開かれた玄関口」と言われてきた鹿児島が、その地理的特徴を生かし、各国の物産が往来し、多様な文化が交流する国際都市として、今後より一層発展していくことを祈っています。森市長さんの卓越(たくえつ)したリーダーシップのもと、鹿児島市民の皆さんが充実して実り多い幸せな人生を送れる社会の実現、真に“豊かさ”を実感できる鹿児島市の実現を信じて大いに期待しています。

市長 ありがとうございます。稲盛さんには、今後とも長年の豊富な経験と国際的な視野のもと、熱い想いでふるさと鹿児島の発展のために、ご助言・ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 稲盛さんの今後ますますのご活躍を60万鹿児島市民と共に心から応援しています。

 本日は貴重なお話を賜り誠にありがとうございました。

 

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