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水道水から異物が出た場合
白色
- やかんなどの底に白いものができる
- 蛇口のまわりに白いものができる
- アルミ製のやかんや鍋の内側に白いものができる
- 氷を作ると氷の中心部が白く不透明になる
- 氷が解けた後に白いものが残る
- 蛇口から白い異物が出る
黒色
生物
やかんなどの底に白いものができる
【原因】
水道水の中には、適度に水の味を良くするミネラル分が含まれています。このミネラル分は、水が蒸発しても後に残り付着します。これが繰り返されると幾分厚みのある白い斑点が容器の表面にできてしまいます。また、やかんやポットを空炊きしたときや水のつぎ足しの繰り返しで、この現象が促進されることがあります。
【対処法】
硬いたわしや布類でこすったりせずに、洗剤を使って柔らかいスポンジなどで洗ってください。使用後は水を入れたままにしないで、よく乾燥させてください。また、空炊きにも注意してください。
【安全性】
白い付着物はミネラル分ですので、特に心配することはありません。
蛇口のまわりに白いものができる
【原因】
水道水の中には、適度に水の味を良くするミネラル分が含まれています。このミネラル分は、水が蒸発しても後に残ります。蛇口のまわりは、水にぬれたり乾いたりを繰り返しているので、ミネラル分が付着して残り徐々に白くなっていきます。特に給湯器の蛇口は、水温が高く蒸発しやすいためこの現象がよく見られます。
【対処法】
水まわりでは、常に目に見えない細かい水滴が飛び散っています。ミネラル分の付着を防止するには、水滴が付いていない箇所も含めた水まわりの手入れが必要です。
アルミ製のやかんや鍋の内側に白いものができる
【原因】
アルミニウムは、鉄などと同様に容易に腐食されます。このためアルミ製のやかんや鍋は、製造時にアルミニウムの表面に皮膜を作り(アルマイト加工)、腐食を防いでいます。この皮膜は非常に薄く、たわしやクレンザーで洗浄したり、空炊きや急激に加熱したりすると剥がれてしまうことがあります。露出したアルミニウムが、水中の酸素と反応して白い水酸化アルミニウムになります。この現象は、アルミサッシなどに白い斑点ができるのと同じです。
【対処法】
アルミ製品は、表面を保護している皮膜(アルマイト膜)を傷つけないために、たわしやクレンザーを使用しないでください。腐食防止のために、洗った後、十分に水を拭き取り乾燥させることをお勧めします。また、空炊きしたり、中に水や食べ物を長時間放置したりしないでください。
氷を作ると氷の中心部が白く不透明になる
【原因】
水道水の中には、適度に水の味を良くするミネラル分が含まれています。水が凍るときは、外側から徐々に凍っていくため、水に溶けていた空気やミネラル分が中央部に集められます。そのため、でき上がった氷の中央部は白く不透明になってしまいます。
【対処法】
白く不透明な部分は空気やミネラル分ですから、特に心配することはありません。
氷が解けた後に白いものが残る
【原因】
水道水の中には、適度に水の味を良くするミネラル分が含まれています。水が凍るときは、外側から徐々に凍っていくため、水に溶けていた空気やミネラル分が中央部に集められます。そのため、でき上がった氷の中央部は白く不透明になってしまいます。そして、氷が解けると空気は大気中に飛んでしまいますが、ミネラル分の一部は、水に溶けない物質に変化しているため白い物質として残ります。ただし、凍らせ方によっては、ミネラル分が氷の表面に集まり、水に浮かべた瞬間に白い綿状の物質として出てくる場合もあります。
【対処法】
白い物質はミネラル分ですから、特に心配することはありません。
蛇口から白い異物が出る
【原因】
配管内に蓄積されたスケール(ミネラル分やケイ酸分が結晶化したもの:〔白色・半透明〕)か管の内面を保護している塗装剤(シールコート)のどちらかが、剥離し流れ出たものです。どちらであるかは、現地調査をしなければわかりません。給湯器側の配管から出てきた場合には、スケールが原因である場合が、多い傾向にあります。
【対処法】
一時的である場合には、ガーゼ等で異物を除去して使用してください。ガーゼは、衛生上頻繁に取替えを行ってください。将来的には、宅内配管の交換(自己負担)が必要になることがあります。
【安全性】
シールコートは、難溶解性の物質であるため飲み込んでも体内では溶解せず体外へ排出されるので、健康上特に心配することはありません。
蛇口から黒色や赤茶色の硬い粒状の異物が出る
【原因】
異物を硬いものにのせ、ドライバーの柄などで潰した時に「ジャリッ」とした感じで潰れたら、その異物はサビです。鋼製の給水管や管の継手が、老朽化によって錆びてくるとサビが出ます。特に普段使わない蛇口から勢いよく水を流すと出てきます。家の中の蛇口によってサビが出たり出なかったりする場合は、宅内配管が原因です。水道本管が原因である場合は、すべての蛇口からサビが出て隣近所でも同じ症状がみられるようになります。
【対処法】
根本的な解決には、宅内配管のやり直しが必要になります(個人負担)が、不用意に勢いよく水を流さなければ出ないことが多いです。また、蛇口にガーゼなどをつけて定期的に掃除をすることも一つの対処方法です。
隣近所でも同様にサビが急に出るようになり、その症状が続くようであれば、水道本管のサビである可能性がありますので、水道局までご連絡ください。
蛇口から黒くてやわらかいものが出る
【原因】
異物を指でテーブルにこすりつけたときに、潰れずに伸びたり、形が崩れて指が黒くなるようでしたら、その異物はゴムです。止水栓や給水装置などに使われているゴムが経年劣化し、栓の開閉操作を行った際にゴムが砕けて微細片となって出てくるのが原因です。多くの場合、なかなか沈まず浮いており墨汁のように見えます。なかには米粒大の黒いスポンジ片のようになって出てくることもあります。
【対処法】
早急に劣化しているパッキンなどの部品を交換する必要があります。なお、多くの場合、水栓の開閉時に一時的に出るものですから、しばらく流してきれいになってから飲用に使用してください。
水道水を容器に受けたらその中に生物が入っていた
【原因】
水道水を容器に受けてその中に生物が入っていたら、驚かれ蛇口から出てきたと思われるかもしれませんが、蛇口から生物が出てくることはほとんどありません。配水管は、水道水で完全に満たされ常時加圧されており、万が一ピンホール等が生じたとしても中の水道水が外へ漏水するだけで、生物が入り込むことはありません。室内あるいは屋内から蛇口付近に運ばれたと推定される事例がほとんどです。しかし、受水槽などの給水施設の異常が原因であることもまれにあります。
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