更新日:2024年2月20日
ここから本文です。
私は、「市民のための市政」を基本に、任期の締めくくりの年として、市民の皆さま方と約束した施策の総仕上げを図るべく、市政運営に持てる力と情熱のすべてを傾けてまいる所存です。
2013年をピークに減少へと転じた本市の人口は、今後さらに減少していくことが見込まれており、労働力人口や消費市場の縮小など、地域社会に深刻な影響を与えることが危惧されています。
本市が、こうした人口減少時代を乗り越え、将来にわたって活力を維持していくためには、安心・安全に生き生きと暮らせる環境づくりを進めるとともに、充実した都市機能や個性あふれる観光資源など、多彩な魅力をさらに磨き上げ、国内外への効果的なプロモーションを展開することで、子育て世代や若者をはじめすべての方々が“住みたい”、“訪れたい”と感じる、“選ばれるまち”を実現しなければなりません。
昨年は、コロナ禍からの再生と飛躍を象徴する大会となった、燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会や、鹿児島ユナイテッドFCのJ2昇格決定などを通じて、選手はもとより、それをサポートするスタッフや応援するファンの力が相まって、想像を超えるパフォーマンスを引き出し、多くの人々に感動と歓喜の輪が拡がるシーンを目の当たりにするとともに、こうしたことがシビックプライドの醸成につながることを実感しました。
まちづくりも同様で、市民や事業者、本市に想いを寄せて関わる皆さまがそれぞれ抱く、まちへの誇りや愛着を軸とした、多様な“つながり”を力に、より一層輝く未来の鹿児島市を築き上げてまいりたいと考えております。
このような基本的な認識の下、本市の成長を強力に牽引していくため、次のことを重点的な取組として、まちづくりを進めてまいります。
1つ目は、“子どもの未来輝き”推進です。
子どもが幸せに生き、夢や希望を抱きながら、心身ともに健やかに成長することは、時代を超えた私たちの切なる願いです。
待機児童対策を多岐にわたって総合的に展開するとともに、育児の負担軽減や相談対応の充実など、子育て中の親に寄り添う支援を強化するほか、さまざまな問題から子どもを地域全体で守り育てるため、児童相談所の設置に向けた取組や関係機関との連携、居場所づくりなどをさらに推進します。
また、教育へのICTの積極的な活用や国際的な視野を広げる機会の提供など、新しい時代に活躍できる人材育成にも取り組みます。
すべての子どもが生まれ育った環境にかかわらず、持てる力を最大限に発揮できるよう、子育て家庭と子どもの未来を全力で応援してまいります。
2つ目は、“地域の稼ぐ力”向上です。
コロナ禍を乗り越え、まちがにぎわいと活気を取り戻しつつある今こそ、観光を経済成長のエンジンとして、本市がさらに躍動するチャンスです。
本市観光の付加価値を高めるため、インバウンド対応の強化や多様なツーリズムの展開などにより、観光消費額のさらなる拡大を図り、稼ぐ観光を実現してまいります。
また、まちに新たなにぎわいや活力を生み出す拠点となる、多機能複合型スタジアムの整備に向けた取組を進めます。このほか、鹿児島中央駅や天文館などの交流拠点をつなぎ、歩いて楽しめるまちづくりを推進するとともに、海外への販路拡大や農商工等の異業種連携など、地域産業や農林水産業の生産性・収益性向上を支援し、地域の稼ぐ力を強化してまいります。
3つ目は、“ICTで住みよいまち”推進です。
デジタル技術は、さまざまな社会課題を新たなアプローチで解決に導く力を持っています。
民間と連携し、地域課題の解決にデジタル技術を活用する取組を進めるとともに、行政手続のオンライン化など「行かなくてもいい市役所」づくりを推進するほか、AIやRPA等の活用を図り、市民サービスの向上と業務の効率化を、より一層進めてまいります。
また、誰もがICTの恩恵を享受できるよう、市民のリテラシー向上を図るほか、企業立地の推進など、ICT関連産業の振興にさらに取り組みます。
急速な人口減少、地球規模で深刻化する環境問題など、私たちを取り巻く状況が目まぐるしく変化する昨今、本市をさらなる成長へと導き、次の世代に引き継いでいくことが、私たちに課せられた責務であります。
中心市街地の活性化や交通環境の充実に取り組むとともに、「ゼロカーボンシティかごしま」を推進するためGXへの取組を進めるほか、桜島火山防災対策の専門性を高め、危機管理・防災力のさらなる向上を図るなど、持続可能なまちづくりを進めてまいります。
今年は、都市問題の解決や国際的なネットワークの形成に寄与してきた、アジア太平洋都市サミットを本市で初めて開催するほか、800年以上も前からの歴史的な縁を紡いできた、鎌倉市との都市交流が始まります。
人や物、情報が行き交い、異なる文化や価値観が触れ合うことは、従来にない発想や技術を生み出すとともに、相互の理解と絆を深め、より豊かな社会をもたらしてきました。
大きな時代の変化を迎え、直面する課題の克服に向けて、国や都市を超えた人のつながり、まちの結びつきを新たな未来を切り拓くための原動力としながら、多彩な人材やまちの魅力が豊かな彩りとなる、人もまちも躍動する鹿児島市の実現に邁進してまいります。
よくある質問
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください