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ホーム > 文化・スポーツ > 文化振興・文化財 > 募集・案内 > 第5回児童書出版助成作品決定

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更新日:2020年8月1日

第5回児童書出版助成作品決定

児童文学の書き手の育成を図るため、児童文学に関する優れた作品に対して出版助成を行う児童書出版助成について、第5回の助成作品が決定しました。

制度の概要

児童文学の書き手の育成を図るために、児童書に関する「原稿」を募集し、優れた作品に対して出版助成を行う。

助成額は、出版実費の2分の1以内で、50万円を上限とし、出版後助成する。

助成対象の出版物は、市が必要部数を購入し市内の学校・図書館等に配布する。

助成作品

作品名

「まみちゃんのなみだのあじ」

作者名

文:南善文(みなみよしふみ)氏
絵:益山素々(ますやますず)氏

作品のジャンル

絵本

応募状況・講評

応募作品数

3作品

応募状況
作品名 ジャンル
まみちゃんのなみだのあじ 絵本
よみきかせ「おはなし村」

童話

サクラ、サクラ ショートショート

選考委員の応募作品講評

【選考委員】(五十音順)
石田忠彦氏(かごしま近代文学館アドバイザー・選考委員長)
廣尾理世子氏(鹿児島純心女子高等学校教諭)
森孝晴氏(鹿児島国際大学教授)

作品名:「まみちゃんのなみだのあじ」

廣尾委員

絵が温かくて親しみやすく、主人公「まみちゃん」と「ばっばん」の交流が伝わる。どこか昭和の香りがするタッチの絵でありながら、現在の子供たちにも対応したすっきりとしたパステルカラーというバランスがよい。文章全体の分量もちょうどよく、何度も読み返したくなる。

しっかり者の5歳の女の子という設定と彼女の流す3つの「涙」とのつながりが素晴らしく、読み手の成長段階によって、異なる「気づき」が得られることも評価できる。

セリフで説明している部分が多すぎることと、表紙が説明的であるのが、やや気になる。また、最初の人物紹介はなくてもよいかもしれない(登場しない人物について紹介しているので、読み手が混乱する。あるいは、この作品自体が連作の1篇か?)

森委員

完成度が高く、絵と話がマッチしているが、絵と文の位置関係を工夫したい。温もりがあってほほえましい作品。

実話に基づいた戦争に関わるリアリティーが種明かしのようで面白い。もっと量が欲しかったような気もしたので、さらなる執筆を期待したい。若い方の絵が楽しい。

石田委員長

完成度の高い作品である。一編の構成がしっかりしている。まみちゃんの家族の紹介・ばっばんの経歴の説明・弟が通知を破るという事件の設定・「涙の味」の三段階の変化などが、無理なく構成されている。ただ、ばっばんの経験のところの戦争体験は一工夫必要か。

読者対象を幼稚園児や小学生低学年に想定すると、一部漢字の使用に難がある。

造本には工夫が必要。文字部分と挿絵部分との釣り合い・活字のフォントと色合いなど。それに、表表紙と裏表紙も工夫が必要である。

作品名:「よみきかせ「おはなし村」」

廣尾委員

「よみきかせ」というコンセプトが面白く、実際に、読みのテンポを意識した文章の作りになっている点が高く評価できる。また、話の長さを様々に設定していることで、短い話を1篇読んだり、数編を組み合わせたり、長いお話を続きものとして読むなど、「時間」を軸にした利用者によるデザインが可能である点も評価できる。

ただ全体的に量が多すぎるので、1冊にまとめてしまうと、「よみきかせ」する場合、利用者が使いにくいのではないかという懸念がある。ある程度取捨選択して短くまとめた1冊にするか、分冊形式にするなどの工夫によって、利用の可能性が広がると感じた。

森委員

文章力の高い力作であり、一話が短く、読み聞かせに適している。発想が面白くセンスのある作品も含まれるが、尻切れトンボ的で物足りない作品も多い。

対象は「母と子」ではなく「親子」にすべきである。ミスプリが散見され、各作品末の「質問」は必要ないのではないか?

石田委員長

読み聞かせは、幼児の情操教育にとって効果的な役割を果たすもので、このような読み聞かせ用の資料の製作は時宜を得た好企画である。

該当作品は、玉石混交の感が免れず、半数くらいに推敲精選すれば手ごろな資料集の体裁を供えた出版物になるものと考えられる。

優れた点と難点とを列記する。
長い「おはなし」には、写実的なものも幻想的なものも含めて、幼児の想像力を刺激する優れたものが多い。ただ、各編ともいわば尻切れトンボの印象を与えるものが多く、「結び」に工夫が必要である。
短い「おはなし」に多い、日常生活や季節感や伝統行事などに材をとったものは、現在の幼児がそれらにどれほど興味を持つかが疑問である。採りあげるとすれば、それらの中に事件やドラマなどのヤマを設定することが必要である。
各編の終わりに、質問の項目があるが、これは無用である。読み聞かせは、記憶力のテストではなく、豊かな感性や不思議なものへの好奇心などを刺激する効果を求めるものである。

作品名:「サクラ、サクラ」

廣尾委員

写真が美しく、クールな文体とひんやりとした質感の写真の印象とが一致している。文明と自然という対立軸が生かされていて、メッセージ性、ファンタジーとしての美しさもある。

ただ、「人が宇宙へと、気軽な週末旅行へ出かける時代」という設定が、あまり生かされていないように感じる。

また、主人公が叶えた「夢」が具体的に何か、どのように実現したのかがわからない。おそらく「宇宙へ行く」ことなのだろうが、その思いと自然に対して親しみを持つ気持ちをつなぐもう1ステップがあった方が、話として面白くなるのかもしれない。

連作の1篇だとしたら、むしろその連作を4~5篇組み合わせて1冊とした方が、この作品のよさが伝わると感じた。

森委員

シンプルながら透明感のある作品で、写真が想像力を沸かせて効果的である。詩的な作品でノスタルジーを感じさせ、ファンタジックなところと現実的なところが混じっている。

故郷への思い、時の流れ、開発への違和感などはうまく出ているが、量的に不足で、わかりにくいところがあるのが難点。

石田委員長

文字表現と写真との詩的効果は認められる。

一冊の本にするには、分量が少ない。

ショートショートとして読むためには、一編一編の独立性が薄い。最初の1ページにだけ表題があるので、連続した物語として読まれてしまう難点がある。

自然破壊や故郷再開発への抗議を、各編に底流させたかったのかも読み取れなかった。

幼児や小学低学年を読者対象にすると、内容がやや大人向きだという印象をもった。


■次回の原稿募集に向けて

審査委員を代表して、総評を記載します。(石田委員長)

毎年お願いしていることですが、応募原稿はそのまま印刷所に渡せるような完成作品をぜひお願いします。

なかには、内容は優れたところがあるものの、出版物としての体裁が保たれていないために選に漏れ、惜しいと感じるものもあります。この点、くり返しお願いします。

よくある質問

お問い合わせ

市民局市民文化部文化振興課

〒892-8677 鹿児島市山下町11-1

電話番号:099-216-1501

ファクス:099-216-1128

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