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ホーム > 文化・スポーツ > 文化振興・文化財 > 募集・案内 > 第6回児童書出版助成作品決定

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更新日:2021年7月30日

第6回児童書出版助成作品決定

児童文学の書き手の育成を図るため、児童文学に関する優れた作品に対して出版助成を行う児童書出版助成について、第6回の助成作品が決定しました。

制度の概要

児童文学の書き手の育成を図るために、児童書に関する「原稿」を募集し、優れた作品に対して出版助成を行う。

助成額は、出版実費の2分の1以内で、50万円を上限とし、出版後助成する。

助成対象の出版物は、市が必要部数を購入し市内の学校・図書館等に配布する。

助成作品

作品名

「トーメイくん」

作者名

文:田辺厚子ジョーンズ氏
絵:田辺カリナジョーンズ氏、ロイ・ジョーンズ氏

作品のジャンル

童話絵本

応募状況・講評

応募作品数

3作品

応募状況
作品名 ジャンル
トーメイくん 童話絵本
ゆにこーんのゆめ

絵本

ねこだもん。 絵本

選考委員の応募作品講評

【選考委員】(五十音順)
石田忠彦氏(かごしま近代文学館アドバイザー・選考委員長)
廣尾理世子氏(鹿児島純心女子高等学校教諭)
森孝晴氏(鹿児島国際大学教授)

作品名:「トーメイくん」

石田委員長

今は集合住宅として使われている古い御屋敷に、透明人間が住んで居て、夜になると、悪夢にうなされている人たちを、笛の音を聞かせて、その苦しみを吸い取ってくれる。その過程で、いろいろのイメージが錯綜していて、少しわかりにくい点もあるが、それだけメルヘンの世界が豊かに構築されているとも言える。
難点をいえば、なぜ、トーメイくんがビバだけと友達になるのか。また、トーメイくんが、普通の人間のように悩みを抱えている存在として設定されているが、そこをどのように評価するかについて議論があった。

廣尾委員

何よりも「トーメイ君」の造形が素晴らしいと思います。柔らかいタッチで描かれた彼の姿が、目に見えないけれども、私たちを支えてくれる誰かがこの世に確かに存在するということが、しっかりと伝わってきます。一日の終わりにこの本を読むことで、優しい夢が見られそうな気がします。また、トーメイ君と人間との関係が一方通行ではなく、人々を癒してくれるトーメイ君自身も、孤独や苦悩を抱えており、その孤独が人間の女の子ビバの気づきによって救われるという展開が、「私たちはどう生きていくか」ということを考える導きになっています。個人的な感想ですが、口のないトーメイ君が、ビバとの交流で「笑顔」になる際に、口が現れるという部分は、マスクが当たり前になった日々の中で、非常に心にしみました。2020年から2021年にこの作品が描かれたのも、何か不思議な縁を感じることでした。

森委員

完成度が高く、絵と話がマッチした力作長編。面白い作品で豊かな想像力を感じさせるファンタジー。絵もうまくて話によく合っている。読みきかせにも向いている。やさしさが感じられ、年代別に様々な人生があることを示唆している。
結末の月を眺める場面は印象的。それぞれの悩み、苦しみ、悲しみの存在が、人間の本質を表している。漢字と仮名を整理したりするなど、修正した方がいい部分もある。トーメイ一族の位置づけやストーリー展開にやや説明が不足している。

作品名:「ゆにこーんのゆめ」

石田委員長

西欧では、ユニコーンは否定的な意味で使われるのが一般的であるが、日本ではメルヘンチックな存在として人気がある。そのユニコーンが、夜になると抜け出して、いろいろの悲しみのなかにいる人を、慰めて廻り、昼間は遊園地に戻っていく。絵本としてのまとまりも良く、挿絵も綺麗である。このまま造本ができるものである。
ただ残念なことに、幻想的な存在による癒しの主題を扱った作品が、他にも投稿されており、どうしても比較して選ばざるをえなかった。
難点をいえば、表題に一工夫が必要であり、「ゆにこーんのゆめ」が、ユニコーンが夢をみるのか、ユニコーンが悲しみのなかの人に夢をみさせるのかが、やや曖昧である。また、子供たちの悩みの内容にもやや軽い印象がある。

廣尾委員

濃紺の夜空とパステル調の「ゆにこーん」の対比が美しく、ページをめくるのが楽しみな絵本です。昼間はメリーゴーラウンドの一部である「ゆにこーん」が、夜には人々のもとへ訪れる内容も、読み聞かせの際に話を膨らませやすいと感じられました。また、「ふーっ」と息を吹きかける部分も、読み手と子どもが一緒に「ふーっ」と声を合わせることができ、楽しい時間が過ごせそうです。ただ、ゆにこーんが息を吹きかけて見せる絵の場面が、もう一工夫あると更に楽しい作品になると感じました。

森委員

絵はかわいくてきれいである。ファンタジーで、夢があり、ほっとする作品で、やさしさがあるが、少しシンプルすぎるので、展開としては寂しい。ゆにこーんが子供と一緒になみだをながすところは感動的だが、そのあと母親の病気がどうなったかが書かれていないのが気になる。

作品名:「ねこだもん。」

石田委員長

夏目漱石の『我輩は猫である』のように、動物の視点から人間社会が描かれ、人間社会を風刺するという作品には前例がある。その場合、視点人物(猫)の位置をどのように設定するかが問題になる。漱石の場合の「猫」は、人間と同様の位置ないしはそれ以上の位置から、人間社会を批評(風刺)する。応募作は、その点が、人間とは別の位置、いわば異質のへりくだった位置に設定されている。それが「だってねこだもん」という表現に集約されることによって、一つの魅力を与えている。
難点をいえば、「だってねこだもん」という魅力ある視点が、途中から継続できなかった点である。そのために、一篇の結末が付けられなくなってしまっている。
作者はまだ中学生だから、これから先書き続けていってほしい。そのためには多くの作品を読んで参考にしてほしい。「本を読まなくては小説は書けない」という、ある作家の言葉があります。

廣尾委員

独特のタッチとユーモラスな展開で、何が始まるのかとわくわくします。「ねこだもん」の繰り返しが心地よく、キャラクターとしての魅力があります。特にセリフでは「べつにさびしくない」と表現しながら、絵の方は少ししょんぼりとした表情であるあたり、絵と文とのバランスが見事だと感じました。ただ、後半部分で「みいちゃん」が登場しお話が動き始めると、主人公のキャラクターの味わいが少しなくなってしまうのが残念です。独立した短編を並べた方が、構成として面白かったかもしれません。

森委員

技術的には未熟さも感じるが、ほっこりする作品になっていて、リズムがいい。かわいくてシンプルなのはいいのだが、みぃとのさらなる冒険などを取り入れて展開したかった。絵はこれでいいかもしれないが、できればさらに丁寧に書いて色もつけたかった。日常的な描写を中心にしたこと、猫の立場になるという逆転もいい。幼児向けとしては向いている。犬とは違う点の指摘も観察力がある。最後まで各ページ「ねこだもん」に近い言葉で通した方がいいなど、数点修正したほうがよい箇所がある。才能がある。

よくある質問

お問い合わせ

市民局市民文化部文化振興課

〒892-8677 鹿児島市山下町11-1

電話番号:099-216-1501

ファクス:099-216-1128

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