更新日:2021年12月23日
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自動車の排気ガスや工場の煙などに含まれる二酸化窒素や炭化水素などに太陽の光があたると、光化学反応をおこし「光化学オキシダント」という物質が発生します。光化学オキシダントは毎年4月から9月頃に発生し、この濃度が高くなると、のどが痛くなったり、目がチカチカしてくしゃみや涙が出ることがあります。また、植物の葉が枯れるなどの影響がでることもあります。
光化学オキシダントは、陽射しが強く、気温が高く、風の弱い日の日中に発生しやすくなります。
なお、風とともに汚染物質を含んだ空気が移動するので、特に大きな発生源がなく、二酸化窒素などの濃度が低い地域でも光化学オキシダントが高濃度となることがあります。
光化学反応によって生成された光化学オキシダントが、大気中で拡散されずに(薄まらずに)滞留すると、空が霞んで、白いモヤがかかったような状態になることがあり、遠くの建物などが霞んで見えにくくなることがあります。この状態のことを「光化学スモッグ」が発生しているといいます。
大気中の光化学オキシダント濃度が0.12ppm以上となり、かつ、気象条件からみて当該大気汚染の状態が継続すると認められるときに県知事が発令します。発令されると、県が関係機関やマスコミ等を通じて広く皆様にお知らせするほか、本市でも学校や関係施設等に連絡したり、安心ネットワーク119に配信するなどして注意を呼びかけます。
これらの症状の大部分は比較的軽症の一過性のものであり、被害の発生場所は屋外がほとんどです。
重い症状を訴えるのは、多くの場合、屋外での運動中の被害ですが、同じ状況にあっても症状がでない人もおり、個人差があります。
目やのどなどに痛みを感じたときは、すぐ屋内に入り水道水で洗眼・うがいをし、しばらく安静にしてください。ひどいときは医師に相談してください。
鹿児島では、春先の大陸からの移動性高気圧が通り過ぎた直後で無風状態の時に高くなります。大都市の汚染地域のように夏季に高くなる傾向は見られず、逆に夏場は太平洋高気圧に覆われ濃度は低くなる傾向があります。このことから、鹿児島における光化学オキシダント濃度の上昇は、自動車の排気ガスや工場の煙などによる影響は少なく、大陸からの影響や成層圏オゾンの降下などによるものと考えられています。
鹿児島市では、例年4月から6月にかけて濃度が高くなる傾向があります。
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