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浴室でよくある相談事例
蛇口から黒色や赤茶色の硬い粒状の異物が出る
【原因】
異物を硬いものにのせ、ドライバーの柄などで潰した時に「ジャリッ」とした感じで潰れたら、その異物はサビです。鋼製の給水管や管の継手が、老朽化によって錆びてくるとサビが出ます。特に普段使わない蛇口から勢いよく水を流すと出てきます。家の中の蛇口によってサビが出たり出なかったりする場合は、宅内配管が原因です。水道本管が原因である場合は、すべての蛇口からサビが出て隣近所でも同じ症状がみられるようになります。
【対処法】
根本的な解決には、宅内配管のやり直しが必要になります(個人負担)が、不用意に勢いよく水を流さなければ出ないことが多いです。また、蛇口にガーゼなどをつけて定期的に掃除をすることも一つの対処方法です。
隣近所でも同様にサビが急に出るようになり、その症状が続くようであれば、水道本管のサビである可能性がありますので、水道局までご連絡ください。
浴室のタイルが青色になる
【原因】
給湯器や風呂釜に使用されている銅管から銅が水道水に溶けだすと、容器やタオルなどに付着している石鹸や垢に含まれる油分(脂肪酸)と反応し、水に溶けない銅石鹸を作り青色に着色します。また、銅石鹸を含んだ水がタイルの上で蒸発すると銅石鹸だけが残り、それが繰り返されるとタイルやタイル目地が青色を帯びてきます。
水道管に銅管を使うことがほとんどないので、給湯器などの配管が原因となる場合が多いです。
【対処法】
浴室や洗面台の洗浄が不十分であると湯垢が溜まり銅石鹸ができやすくなるため、手入れをこまめにすることが大切です。青くなった浴槽やタイル、洗面台は、中性洗剤を滴下して2~3分間置いた後、スポンジなどで表面を傷つけないようにこすり、水で洗い流してください。また、タオルや布地については、家庭用食酢(10%溶液)を70~80℃に温め、その中に浸すと数秒で脱色します。
【安全性】
銅は、人体に必要な成分の一つで、食物などから1日2mg程度摂取しているといわれています。銅の水質基準値は、1mg/L以下と定められていますが、これは水の味が悪くなるとか、青色現象を起こしやすくなるといったことから定められた値です。銅自身には、ほとんど毒性がないか、あるいは極めて小さいとされています。
浴室のタイルが黒色になる
【原因】
浴室のタイルやタイル目地が黒くなるのは、空気中に存在する雑菌(細菌やカビ)が付着し繁殖したためです。浴室は、湿気が多いので、特に雑菌が繁殖しやすくなっています。
【対処法】
浴室のタイルやタイル目地をこまめに掃除するとともに、浴室内に湿気がこもらないように換気を充分に行ってください。
浴室のタイルが桃色になる
【原因】
空気中に存在する細菌が、浴室のタイルやタイル目地など水の溜まりやすい場所に付着し繁殖したためです。細菌の色素により、桃色や黄色、橙色になります。この症状は、よく新築の家にみられます。
【対処法】
この細菌は、水道水で洗い流す程度では死滅しないため、熱湯をかけるか、クレンザーでこするか、もしくは消毒用アルコールや漂白剤などで消毒してください。ただし、浄化槽を設置している家庭では、漂白剤を使用しないでください。浄化槽内の微生物が塩素により死滅し、浄化する機能を劣化させてしまいます。
この症状の予防策としては、浴室内の換気を良くし、乾燥させることが重要です。
浴槽に溜めたお湯が青く見える
【原因】
海や湖の水が青く見えるのは、光が水中で散乱するためです。家庭でも浴槽などの大きな容器に水やお湯を溜めると、これと同じ現象で青く見えることがあります。特に青の補色であるアイボリー系(※)のカラー浴槽などで多く見られます。
※アイボリー:淡く黄色がかったやや灰味の白色、クリーム色をさらに薄くしたような色
左の画像のような色をアイボリーといいます
【対処法】
透明なグラスなどに水を汲み、明るいところで白い紙に透かして色の有無を確認してください。青く見えるときには、給湯器に使われている銅が水に溶出している可能性がありますが、水が青く見えるほど銅が溶出した事例はありません。
浴槽にヌルヌルしたものが浮いている
【原因】
入浴後の浴槽の水には、皮膚から出た垢や石鹸カスなどが含まれており、これらが養分となって浴槽は雑菌が繁殖しやすい状態になっています。こうした雑菌は、浴槽の手入れのしにくい場所にヌルヌルした膜状の付着物となって繁殖し、しだいに大きなかたまり(湯垢)に成長します。浴槽に水を入れたときや風呂釜に点火したときの振動やお湯の沸かし過ぎなどによって、剥がれ出てきたものがヌルヌルの原因です。
【対処法】
湯垢は浴槽だけでなく、風呂釜や浴槽と風呂釜をつなぐゴム製のジャバラ部分などにも発生するので、こうした所についても、時々市販の湯垢を取る洗剤などで清掃してください。また、浴室内の手桶の底やスノコの裏などがヌルヌルする場合も同じ原因ですので、こまめに清掃してください。
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