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災害に強い水道施設づくり
平成5年8月6日に鹿児島市を襲った集中豪雨では、甲突川と稲荷川の氾濫により、河頭・滝之神の両浄水場が運転不能となりました。この結果、鹿児島市内の約40%にあたる76,000世帯が断水し、長い所では8日間も断水するという事態になり、市民生活や都市機能にも大きな影響を与えることとなりました。
また、平成7年に発生した阪神・淡路大震災では、水道管の破損等により、約130万世帯が断水するなど、甚大な被害が発生しました。本市は、給水活動や復旧活動を支援するなかで参考とすべき多くの知見を得ました。
これらの経験を踏まえ、災害に強い水道施設づくりに取り組んでいます。
相互連絡管の整備(給水の2系統化)
水道施設が被害を受けても、その影響を最小限にするため、別系統の水道施設から給水できるように、影響が大きく地形的に対策が可能な地域に、送水管(ポンプ所などから配水池に水を送る管)や配水管(配水池から家庭などへ水を送り届ける管)の相互連絡管の整備を行いました。
配水池容量の増強
災害時においても安定した給水を行うため、配水池の貯留容量は、一日平均給水量の1日分以上を確保しています。
非常用発電機設備の設置
台風等で発生する停電時においても安定した給水を行うため、浄水場やポンプ所など主要な施設に非常用発電機設備を設置しています。
水道管路の耐震化
阪神淡路大震災において、水道管に甚大な被害が発生したことから、本市では、平成7年度から地震に強い水道管を使用し、水道管の耐震化を進めてきています。特に、平成23年度からは、「水道管路耐震化10か年計画」に基づき、地震時における安定給水の確保や人命の安全を図るうえで重要となる基幹管路と、救急告示病院等までの配水管である病院ルートの耐震化を実施しています。
【計画の概要】
①基幹管路 北部6号配水幹線及び原良送水管など34路線
②病院ルート 対象となる病院は、救急告示病院など57施設
〈耐震管の埋設状況〉
〈耐震管の構造〉
緊急遮断装置
災害時における応急給水を円滑に行うため、市内7ヶ所の配水池(※)に緊急遮断装置を設置し、応急給水拠点といたしました。緊急遮断装置とは、地震計により地震の発生を感知したときに、配水池の配水元の弁を閉鎖する装置です。これにより、地震発生時の配水管破損に伴う水道管からの水の流失を防ぐとともに、流失する水によって生じる道路の決壊などの2次災害を防止することができます。また、流失せずに配水池に残った水が、付近の住民への応急給水に利用できるほか、復旧作業用の水確保等に役立つことになります。
※市内7ヶ所の配水池とは、乙女塚配水池、伊敷配水池、原良配水池、星ヶ峯第一配水池、桜ヶ丘配水池、紫原第二配水池、坂之上第二配水池です。
所在地については、応急給水拠点をご参照ください。
なお、紫原第二配水池につきましては、隣接する紫原中学校が新たに応急給水拠点となったため、応急給水拠点から除いております。
水道・応急維持管理センターの設置
日常の水道管の維持管理や破損復旧工事に対応するとともに、災害時における水道の応急給水・応急復旧活動の拠点となる「水道応急・維持管理センター」を平成12年に開所しました。
センターが所有する主な資機材は次のとおりです。
①給水車(4㎥車 2台、2㎥車 1台)
②車載用給水タンク(容量1㎥ 6基)
③仮設給水槽(容量1㎥ 8基)
④非常用飲料水パック装置(1台)
⑤移動用浄水器(2台)
⑥耐震性緊急貯水槽(容量60㎥ 1基)
⑦災害復旧用管材料
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