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使い捨てプラスチック製品のポイ捨てなど不適正な処理により、2050年までに海洋中のプラスチックの量が魚の量を超えると予測されています。海洋プラスチックの問題や、リデュースやリサイクルなど資源循環の取り組みについて、次世代を担う子ども達に様々な体験を通して理解を深めてもらうため、ワークショップなどを全3回実施しました。
皆さんにも海洋プラスチック問題などに興味を持っていただき、身近なことから実践していただけるよう、ワークショップの内容について紹介します。
MBC気象予報士の住吉大輔さんを講師に迎え、「環境問題と気候」をテーマにした講演会を開催しました。
私たちが住む地球の仕組みや今起こっている地球温暖化や海洋プラスチックごみなどの環境問題について、楽しい実験を交えながら学びました。
MBCタレントであり、海と日本プロジェクトin鹿児島の推進リーダーでもある柴さとみさんを講師に迎え、水洗いして繰り返し使える「みつろうラップ」の工作体験をしました。
普段家庭で使用する使い捨てプラスチック製品を、繰り返し使用ができる製品に置き換えることにより、身近なことからできることを考えるきっかけとなりました。
【ワークショップ1回目で学んだこと】
紫外線や海の流れの中で粉々砕けるなどして、5ミリ以下にまで小さくなったプラスチック。
2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超えると試算されています。
普段使っている使い捨てプラスチック製品も、繰り返し使用が可能な製品に置き換えることで、ごみとなるプラスチックを減らすことができます。
環境アート団体色響さんを講師に迎え、プラスチックごみについて考えました。
家庭から持ってきたプラスチックごみに表示されている環境に関するマークのことや、家庭から持ってきたものと海岸で拾われたものとを比較して、海に流れ出たプラスチックがどのようにしてマイクロプラスチックになっていくかを学びました。
家庭から持ってきたプラスチックごみなどを使って「コラージュボード」の工作体験をしました。
普段ごみとして捨てるペットボトルのラベルやお菓子の袋など身近なプラスチックごみを使って作品を作ることにより、リユースやリサイクルを身近に感じるきっかけとなりました。
【ワークショップ2回目で学んだこと】
普段捨ててしまうものも、まだ使うことができたり、工夫することによって素敵なアートになって新たな活用ができたりします。捨ててしまうものも、正しく分別して資源物として捨てることによって新たな製品に生まれ変わることができます。
鹿児島港の清掃作業を行う清掃船「きんこう」の働きや、鹿児島市の海の現状について、鹿児島清港会の方から説明を受けました。鹿児島港では、どのようなごみが回収されるのかなど知ることができました。
そのあと、清掃船が実際に流木やペットボトルの回収作業のデモンストレーションを行う様子を見学しました。清掃船はどのような仕組みで回収作業を行うのかを間近で見ることができ、皆さん真剣な様子で見ていました。
清掃船に乗船し、湾内を約15分間航行しました。清掃船は海面からの距離がとても近く、普段乗ることができない清掃船に乗り貴重な体験となりました。
船内では、実際の清掃作業で回収されたペットボトルや発泡スチロールなどの海洋ごみも見ることができました。
【フィールドワークで学んだこと】
流木、海藻、軽石、発泡スチロール、プラスチック容器類、ビニール製品、空き缶、ガラス瓶など。
プラスチック製品が多い。
増水した河川から海への流入、海岸への投棄など。
清掃船「きんこう」による海洋ごみ回収作業では、6月から10月の5か月間で年間の回収量の約75パーセントを回収しているそうです。この時期は梅雨や台風により増水した甲突川などの河川から海に流れてくることなどが、ごみの量が増える大きな要因と考えられます。
参加した皆さんは、全3回のワークショップやフィールドワークを通して、海洋ごみの問題や使い捨てプラスチックが環境へ与える影響、それらを解決するために取り組むべきことを学びました。
【参加した皆さんのアンケート結果】
参加前:85%→参加後:100%
参加前:46%→参加後:92%
参加前:54%→参加後:92%
無駄な物を買わないようにする
詰め替えのものを買うようにする
ごみを分けて捨てるなど
プラスチックは、容器や製品など多くのものに使われており、わたしたちの暮らしになくてはならないものとなっています。しかし、不適切な処理による海洋プラスチックの問題など様々な影響を与えています。
脱プラスチックや海洋ごみ問題解決のため、ごみとなるプラスチックを減らすことや、捨てるときには正しく処理をするなど、身近なことからできる取組みを紹介します。
マイバッグやマイボトルなどを使用し、使い捨てプラスチックの使用を控える。
つめかえのできる商品を選ぶ。
壊れたときは修理をして、長期間使う。
不要になったものは捨てずに、必要な人に譲る。
ペットボトルやプラスチック容器類などの資源物はしっかり分別をする。
海や河川、街中でごみの投棄(ポイ捨て)をしてはいけません。
海洋ごみは投棄されたごみだけではありません。ごみステーションやごみ箱から風で飛ばされたごみが海や河川に流れていくこともあります。
ネットをかける、きちんとごみ箱に入れるなどごみが散乱しないようご協力ください。
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