更新日:2025年3月18日
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「鹿児島市平和都市宣言」(平成2年2月26日)の啓発のため、毎年、市内の小学5・6年生と中学生から平和に関する標語を募集しています。
令和6年度は、小学校5,938点、中学校6,729点、計12,667点の応募がありました。
最優秀賞、優秀賞、入選作品が決定しましたので、紹介します。(敬称略)
吉田南中学校2年
勝下晴喜(かつしたはるき)
【講評】
「核兵器」について「造らない」だけでなく、二度と使われないようにするために「存在させない」という言葉を用いることで、核兵器のない世界を実現させるという強い決意が伝わってきます。2024年のノーベル平和賞は、被爆者の立場から核廃絶の必要性を唱え続けた日本被団協が受賞しました。日本被団協をはじめ鹿児島市も希求する核兵器の全面廃絶を、次世代である勝下さんが強い決意で訴えていることに頼もしさを感じます。
本城小学校5年
池田真人(いけだまなと)
【講評】
「問い続ける」という言葉から、「平和を築くためには、現状を見つめ直し、問題を見過ごさず、常に疑問を持ち続ける姿勢が大切だ。」という池田さんの強い思いが伝わってきます。この標語を通じて、次世代への平和の継承を訴える姿勢は、未来への希望や責任を感じさせます。
今ある平和を当たり前と思わずに、わたしたち一人一人が平和のためにできることを考え、行動を起こすきっかけを与える作品となりました。
西紫原小学校6年
山本梨優(やまもとりゆ)
【講評】
大切な「あなた」の口から「平和」という言葉が聞きたいという、山本さんの素直な心が表れた作品です。小学6年生にとって、一番身近に感じる平和であり、幸せなのかもしれません。
また、「あなた」という表現は、読み手側に大切な誰かを想像させ、一人一人の日常の平和に気付かせてくれます。大切と思える相手がいることも平和の一つなのかもしれません。そんな平和な日常が続く「平和都市鹿児島」であることを切に願います。
城西中学校1年
片平綾香(かたひらあやか)
【講評】
「未来図をえがく」という言葉に平和に対する強い希望を感じます。また、「その手に武器はなし」と続けることで、理不尽な戦争をやめさせたいという意志と願いも伝わります。
表記の効果について、「武器はなし」の「はなし」を、ひらがなにすることにより、「武器は無し」・「武器離し」とも読み取ることができ、標語という短い表現の中でも読者に訴えかけています。
世界中の人が自分らしく、よりよい未来図がえがけることを祈ります。
鴨池中学校3年
東郷華音(とうごうかのん)
【講評】
2025年は戦後80年を迎えます。この80年間、日本は日本と世界の恒久平和を願い、戦争の惨禍を世界中に伝え続けてきました。世界にはいまだ戦争や紛争が続いている地域があります。平和は自然と続くものでははく、一日一日人々の努力によって積み重ねるもの。すべての人の新しい一日が平和で、生きる希望が湧くものになるようにという、ささやかながらも東郷さんの平和への強い想いがあふれた作品です。
標語 |
氏名 |
小学校名 |
---|---|---|
「相手のことを理解する。」私の思う平和の一歩 |
前田記歌 |
本名小学校 |
これからも平和を眺める桜島 |
沖村恵菜 |
宇宿小学校 |
もう二度とくり返さぬよう歴史を学ぶ |
德永悠人 |
谷山小学校 |
いつかじゃない今から広げる平和都市 |
戌亥碧美 |
谷山小学校 |
平和とはまずは知ることぼくらの宿題 |
冨永陸 |
中山小学校 |
標語 |
氏名 |
小学校名 |
---|---|---|
つなぐんだ平和が教えた笑顔と未来 |
谷口彩華 |
川上小学校 |
安心でただいまが言える世の中へ |
本田宇 |
吉野東小学校 |
戦火より未来の灯かり照らし続け |
大迫勇晴 |
明和小学校 |
伝えよう平和の願いこの地から |
池下花音 |
八幡小学校 |
今日も言えた平和のおかげ「また明日」 |
松永崇汰 |
春山小学校 |
標語 |
氏名 |
中学校名 |
---|---|---|
平和って難しいけどできること |
中村菜愛 |
吉田南中学校 |
平和維持郷土に誇る市民の思い |
松澤美里 |
城西中学校 |
またあしたそんな毎日永遠に |
辰野聖奈 |
紫原中学校 |
生きる喜びかみしめてこの幸せをいつまでも |
原田美春 |
東谷山中学校 |
語り継げ!変わらぬ過去から変われる未来へ |
島兒晄大 |
福平中学校 |
標語 |
氏名 |
中学校名 |
---|---|---|
決意持ち笑顔で暮らす空の下 |
田代涼花 |
坂元中学校 |
人と人支えあいこそ平和のあかし |
川瀬あおい |
甲南中学校 |
合わす手に祈りを込める今日の日も |
宇野陽香 |
天保山中学校 |
被爆者の思いをうけつぎ平和を守る |
假屋園涼香 |
紫原中学校 |
千羽づる込めた気持ちは幾億も |
前迫音羽 |
伊敷台中学校 |
標語 |
氏名 |
中学校名 |
---|---|---|
平和都市話して紡ぐ永遠に |
川畑拓斗 |
吉野中学校 |
歴史知り守りたくなるこの平和 |
谷口泰智 |
城西中学校 |
創り出す明日の自分と平和な未来 |
川口琴美 |
紫原中学校 |
終戦日写真片手に町ながめる |
佃楓徠 |
東谷山中学校 |
語り継ぐあの日の思いその景色 |
山下航平 |
鹿児島玉龍中学校 |
【入賞者一覧】令和6年度平和都市宣言【標語】(PDF:213KB)
【審査総評】
平和都市宣言標語を募集したところ、今年度も12、667点(小学校5、938点、中学校6、729点)という多数の出品がありました。応募してくださった小・中学生の皆さん、御指導くださった先生方に感謝申し上げます。
さて、今年度は日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞し、「戦争」、「核兵器」、「平和」というワードがいっそうクローズアップされることとなりました。そのような中、今回審査に当たりましたが、本市の平和都市宣言の趣旨を踏まえ、日常の学習をもとに身近なところから広く世界平和への願いを表現した作品が多数見られました。特に、今回入選した30作品は、発達の段階に応じて、平和を希求する心や思いが強く感じられるものでした。
標語はメッセージです。そして、簡潔で明瞭でなくてはなりません。言葉を吟味し、調べ(リズム)に注意を払い、伝えたいことの核心に迫ることが必要です。今後、標語を作成する際は、このようなことにも気を付けてほしいと思います。
平和な社会を引き継ぎ、豊かな郷土を発展させるのは、私たち一人一人です。「平和都市」を宣言している、ここ鹿児島市から世界の恒久平和を訴えていきましょう。
講評及び審査総評:市教育委員会
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