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「世代間での考え方の違い」(30~34歳/女性)
初めての子供が産まれ、夫と協力して育児を行っています。それを見た母には、私達の時はそんなこと無かったのに余裕があっていいわねと言われ、祖母にはあなたは家で何をしているの?と言われました。今の状況を1番応援して欲しい家族に、育児や家事を夫婦で協力することを理解してもらえないのがしんどいです。そのため、なんとなく夫以外の家族に頼りたくても頼りにくい現状となっています。
選定委員のコメント
家族内で規範が世代継承される構造を描いており、無自覚の圧力の再生産という本質に触れている。対話の必要性と構造の根深さが読み取れ、示唆に富む。
「時代錯誤」(40~44歳/女性)
夫の家は、田舎の農家で、お盆や正月は親戚一同集まります。お酒やお料理の準備など、義母は全て嫁たちに求めてきます。座る暇もなく、ずっと台所仕事です。夫も一緒にさせようとすると、男性だからしなくて良いと怒り出します。次第にその集まりが苦痛になり、不参加になりました。
選定委員のコメント
義母が嫁にのみ家事を求める構造が具体的に描かれており、共感性が高い。バイアスの根深さと苦痛が明確で、行動変容(不参加)に至った点も発展性がある。
「父親が参加しにくいPTA」(45~49歳/男性)
学校のPTAに父親である自分が出席したが、周りは全員お母さんだけだった。男は私一人で周りのお母さんたちとの会話に中々入れず、いたたまれない気持ちになったことがある。PTAに出席するのはお母さんの役割という意識が、多くの家庭であると思う。
選定委員のコメント
PTAや家庭役割が「母親前提」で固定化される文化的慣行を示す好例。日常の小さな違和感から、社会の前提そのものを見直すきっかけを与える。
「できるときにできる方が」(25~29歳/男性)
妻が仕事が忙しいときに、「家事ができずにごめんなさい」と謝ってくるのに違和感を感じた。できるときにできる方がやればいいと思う。
選定委員のコメント
日常の会話から「家事は女性の責任」という思い込みを自然に問い直す姿勢が示唆的。
「女は子どもを産んで一人前」(30~34歳/女性)
私は癌の治療中で子どもは産めない状態なのですが「”女は”子どもを産まないと一人前でない」と中高年、老人たちによく言われます。近くの温泉で話しかけられる時も「お子さんは?」とあいさつのように言われます。不妊治療中の友人はうつになりました。職場でも私生活でも「女性は子供がいて当たり前」に囲まれると、後輩たちも結婚出産を迫られて押し付けられて、息が詰まる、やっぱり鹿児島市は意識が田舎だ。強制されるのが嫌。都会に転職して出ていくつもりと言っていました。東京はそんなこと言われることもないと鹿児島市を出ていった友人も言っていました。
選定委員のコメント
「産んで一人前」という価値観が、女性の人生の自己決定権を侵害する社会規範として機能している点を鋭く示している。個人経験を超えた普遍性と社会性を持ち、読者に強い問題提起を行う。
「妊娠出産への関わり方の差」(40~44歳/女性)
初めての妊娠の際、主人が妊婦健診に付き添ったのは1.2回でした。自分自身産むのは私だからと思っていましたし、主人は仕事があるし&男性だし産婦人科は居心地悪いだろうからという思い込みがありましたが、今になって思えば共に子育てをする上で妊娠中から夫婦で親となる自覚と覚悟をもつために健診に同行してもらえばと思いました。
選定委員のコメント
最近は妻の妊婦健診に付き添う夫も増えているようであるが、出産は妻の役割という意識が、ひいては育児は妻の役割という意識につながるのではないかと感じた。夫が健診に同行することは、単に妻のサポートでなく親になる自覚と覚悟を持つことにつながるという点に共感した。
「上司の考え古くない!?」(50~54歳/男性)
会社の受付業務の女子社員が開発に移動してバリバリ働きたいと言っていたので、上司にヤル気があるし、頑張らせてあげて欲しいと進言したが、「可愛い女子は受付が一番」と却下された。それでイイのかウチの会社…と残念な気持ちになった。
選定委員のコメント
女性のキャリア志向が「受付が一番」と却下される構図が明確。気づきと波及性があり、職場の価値観のアップデートを促す内容。
「平等な評価してくれない」(35~39歳/女性)
夫婦同じ会社に勤めております。そろそろ昇格があるかと思っていたところ、夫婦同時に昇格だとご主人のメンツがという会社側の訳のわからない理由で私の昇格はなくなった。
選定委員のコメント
昇格基準が不透明なまま、夫のメンツを優先するという差別的で非合理的な慣行が判断に入り込む余地を示している。バイアスが制度の運用を歪め、公正さが損なわれる構造は「フェアではない」という当たり前の問題提起。
「社会の現実」(35~39歳/女性)
子供が生まれたばかりなのに育休(男性)が3日しかなかった。社内規定に明確な記載はなく、同調圧力で復帰せざるを得ない様であった。時短も給料が下がるのでせず、フルタイム+残業をしていた
選定委員のコメント
男性の育休制度を導入している企業は多くなってきたが、企業のサポート体制の充実が伴わないと男性の育休は実効性がないことを表している。
「産後の仕事復帰の時期について」(45~49歳/女性)
産後半年や1年で仕事復帰すると『子どもが可哀想』と言われる。女性の社会復帰は望まれていないのかと悲しくなる。
選定委員のコメント
育児休暇から短期間で職場復帰した女性への「子どもがかわいそう」との発言は、一方では子どもが幼いうちは母親は子育てに専念すべきという考え方もあるのではないかと思わせる事例である。
「それ、私の仕事なの」(55~59歳/男性)
デイサービスに勤務、これまで男性が運転、女性が料理の分野を担当し、男性女性の性別で業務分担をしているのに、違和感を覚えています。男性は、運転が上手い、女性は料理が得意という先入観や価値観にとらわれ業務内容に性差別を感じています。お互いに性別や年齢差の違いを認め、その人の歴史や人生観の相違に気づき認める勇気が必要だと痛感しています。
選定委員のコメント
性別で業務や役割を割り振る慣行が、キャリア機会の不均等を生む現場構造を示すエピソード。素朴な違和感から制度課題を照らす視点が明確。
「組織的アンコンシャスバイアス」(50~54歳・女性)
我が社は女性の登用が比較的進んでいると見えているが、実は、営業部門では性別を問わない同等の実績を残しても、トップの指揮を直接仰げる経営企画や、組織運営の中核である人事や秘書などの部署では、女性が統括的な管理職として配置されることはない。社内で「あそこは男性ポスト」というフレーズが定着し、表立った違和感が醸されていない現状は、我が社の組織的なアンコンシャスバイアスだと思う。或いは、意識的にアンコンシャスを装ったパフォーマンスなのかもしれない。
選定委員のコメント
「男性ポスト」を前提とした職域分離の構造に着目し、配置段階で機会が分断される実態を指摘。女性登用を進める一方で中核業務を男性に固定するという矛盾を浮かび上がらせる内容であり、こうした構造が昇進格差や男女間賃金格差を温存し得るものだと読み取れる。
「女も車を買う」(55~59歳/女性)
私は通勤のために車が必要で、先日車を買い換えました。車の名義もお金の支払いも私なのですが、夫と2人で販売店に話を聞きに行くと、担当者は私ではなく夫に説明をします。私の車なのに、とモヤモヤしました。
選定委員のコメント
車のような高額な買い物の場面で「稼ぎ手=夫」「世帯主=夫」とみなす無意識のバイアスが働き、女性の経済的主体性を軽視・排除する構造を示すエピソードである。
「男の子だから女の子だから」(40~44歳/女性)
私の母が5歳の息子に「男の子なんだから泣かない」と言ったことがあり、息子はそれをずっと覚えており「なんで男の子だからって泣いちゃいけないんだ」といまだに言います。男の子はこうあるべき、女の子はこうあるべきという考え方は苦しめてしまう言葉なのだと思います。
選定委員のコメント
幼少期からの感情規範が内面化され、人格形成や自己表現に影響する構造を捉えている。ジェンダー規範の「早期固定化」の本質を突く重要な視点。
「偏見のない社会をめざそう」(65~69歳/女性)
高校生の孫(男の子)がオタク気質なのか女の子のマンガのフィギュアやキャラクターを集めていて男のくせにと違和感を持ったことがあるけど、自分なりに考え直してこれもこの子の個性なのだから否定することはやめようと思いました。今では一緒に楽しんでいます。
選定委員のコメント
偏見を内省し、自己変化へとつなげた実話。発展性と独自性に優れる。
「時代背景の言葉の選び方」(40~44歳/答えない)
男性の知り合いが「車で迎えに今から彼女が来る」と言って、来た相手が女性ではなく男性だった。彼女が当たり前の様に女性だと自分は思い込んでしまった。それからは人との会話で「パートナー」と言う様に気をつけています。
選定委員のコメント
自身の無意識な前提に気づき、言葉遣いを変える行動へ移した点が評価高い。
「男子の性も尊重されないといけない」(35~39歳/女性)
年配の先生が女子は更衣室で着がえて、男子は適当にその辺で着がえなさい!という風に言っているという話を聞いて、着替えが嫌という男子もいるのに無意識で女子はダメだけど男子は大丈夫!という考えがあるのだなと思いました。
選定委員のコメント
男子は平気だという前提でプライバシーを軽視する態度は、「守られるべきは女子だけ」という構図を再生産し、男子の身体的尊厳を否定し、性被害を不可視化する一因となる無意識バイアス。
「女性だからと決めつけている人に対してそれを否定できない自分の歯がゆさ」(40~44歳/男性)
友人が運転する車に同乗していた際に、駐車場で前の車がなかなか駐車ができないのを見ていた友人がふと「運転手は女の人だね。だからあんなに下手くそなんだ」という発言を聞いて、心の中では「男女で運転技術が決まる事は無いのに」と思っていながらも言い出せない自分がいた。
選定委員のコメント
「女性だからと決めつけている人に対してそれを否定できない自分の歯がゆさ」思っているけれど言えないエピソードとして大事なことと思い、公表・紹介して欲しい内容。
「儀式等における席順について」(65~69歳/男性)
いろいろな儀式、特に葬儀等の場合に、年齢や親族としての近さに関係なく、男性が前列で女性が後列に着席することがあった。自らそれについて意見を述べるということはなかったが、今後、そのような男女による並びにとらわれるべきではないと思った。
選定委員のコメント
年齢等に関係なく男性が前列、女性が後列という座り方の背景には、「男性が先・男性を立てる」という慣習的な意識付けがあるのではないかと思う。
(注)お寄せいただいたもののうち、本市で概ね5年以内に経験した性別による思い込みに関するエピソードについて掲載しています。なお、読んだ方が不快に思う・傷つくおそれのあると思われるものについては、掲載していません。
(注)掲載にあたり、以下に該当する場合は、本来の趣旨を損なわないように配慮したうえで、内容に一部編集を加えている場合があります。
・誤字・脱字
・個人や団体が特定されるおそれのあるもの
本コーナー上に掲載しているエピソード・アクションは、こちらの委員により選定させていただきました。(五十音順)