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更新日:2022年11月28日

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令和4年11月2日(水曜日)市長定例記者会見

記者会見の動画は鹿児島市動画チャンネル「動画で見る鹿児島市」をご覧ください。

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日時:令和4年11月2日(水曜日)14時28分~15時30分

場所:鹿児島市役所東別館3階災害対策室

報道提供資料はこちらをご覧ください。

報道提供資料(PDF:640KB)

皆さん、こんにちは。日ごとに秋が深まる中、街中で、多くの観光客の皆さんを見かけるようになりました。人の往来が戻ってきていることを実感します。

私も、先月、パートナーシップ協定の更新に際し、フランス・ストラスブール市を川越市議会議長とともに訪問しました。
同市では、バルセギアン市長をはじめ、関係者の皆さんと協議をし、今後も様々な分野で、この交流を互いのまちづくりに生かしていこうと確認してまいりました。
直接お会いし、交流をさらに進められたことを大変嬉しく思っています。

本市においても、全国旅行支援事業の開始などにより、ようやく多くの方が、鹿児島ならではの魅力を直接体感していただける機会が訪れています。
日本一に輝く鹿児島黒牛をはじめ、多彩な食や豊かな自然と集積する都市機能との調和など、まちの魅力を国内外に積極的に発信し、稼ぐ観光の実現につないでまいります。

また、過ごしやすい季節となり、市民の皆さんには、外出の機会が増えていることと思います。
引き続き、新型コロナやインフルエンザなどの感染症対策に留意され、鹿児島の豊かな秋をお楽しみいただきたいと思います。

それでは、本日は8項目について発表します。

市長発表項目:マニフェストの取組状況

はじめに、「マニフェストの取組状況」について、発表いたします。

市長就任から約2年を迎えようとしております。

この間、新型コロナウイルス感染症への対応を最優先に、市勢の発展と市民福祉の向上を図るため、
全力で取り組んでまいりました。

また、市民の皆さまにお約束したマニフェストの実現に向けて、各種取組を積極的に展開しているところです。

マニフェスト全100項目のうち、91項目につきましては、実施もしくは推進中となっており、全体としては、着実に進めることができているものと考えております。

検討もしくは協議中の項目の早期実施はもとより、実施・推進中の項目についても、さらなる推進を図ってまいりたいと考えております。

この取組状況につきましては、市のホームページや市政情報コーナーなどでご覧いただけるよう公表いたします。

市長発表項目:新型コロナワクチン接種

次に、「新型コロナワクチン接種」について、ご説明いたします。

オミクロン株対応ワクチン接種の接種間隔が3か月に短縮されました。
前回の接種日に応じて、毎週接種券を発送しています。
これから寒い季節を迎え、感染の流行が懸念されることから、年内にすべての対象者が接種できるよう、体制を整えています。

また、今週から乳幼児への接種も始まっています。
3回接種を終えるまでに11週間が必要となります。

国の新型コロナワクチンの実施期間は、現在のところ、来年3月までとされていますので、接種間隔にご注意いただき、接種を希望する方は、早めの接種をご検討ください。

市長発表項目:物価高騰対策に係る経済対策

次に、「物価高騰対策」について、ご説明いたします。

まず、食費等の物価高騰等に直面する「子育て世帯」への支援についてです。
ご覧の対象児童を養育する、約6万2,000世帯に対し、児童1人当たり1万円を支給します。
児童手当などの受給世帯については、申請が不要で、12月下旬に一斉支給します。
それ以外の世帯については、12月上旬から申請受付を開始し、随時支給してまいります。

また、市内の農業者グループの肥料購入費や、畜産農家の飼料費に対して助成を行います。
いずれも現在、申請を受け付けております。

このほかにも、市民・事業者の皆さまに向けた各種支援を行っているところであり、
今後も、国・県の動向を注視しながら、補正予算での対応も含めて、速やかに取り組んでまいります。

市長発表項目:より実践的に!第53回桜島火山爆発総合防災訓練

次に、「第53回桜島火山爆発総合防災訓練」について、ご説明いたします。

桜島地域の住民の皆さんや、防災関係機関の皆さんとともに、11月19日に住民避難訓練を実施します。

今回は、去る7月24日の噴火警戒レベル5引き上げ時の対応を踏まえ、噴火規模や避難対象地区を明確にした避難情報の発信を行うほか、昨年度の訓練において試行的に活用した「避難完了板」の運用を桜島全域に拡充します。

また、避難行動要支援者等の避難支援や保育園における避難訓練を行うとともに、防災関係機関の車両等を含めた緊急退避訓練も行います。

市民、行政、防災機関等が一体となった、より実践的な訓練を通して、防災体制の強化に取り組んでまいります。

市長発表項目:長沙市との友好都市締結40周年 交流協議書調印式

次に、「中国・長沙市との交流協議書調印式」について、ご説明いたします。

昭和57年10月30日の友好都市締結から、今年で40周年を迎えました。

この節目にあたり、今月24日にオンラインで、今後5年間の交流内容を定める交流協議書の調印式や、両市の会談などを実施します。

これまで長年にわたって育んできた両市の友好関係を、未来へ向けてより深めるとともに、コロナ収束を見据えながら、さらに交流を発展させていきたいと思っています。

市長発表項目:オリジナル婚姻届ができました!

次に、本市の「オリジナル婚姻届」について、ご説明いたします。

マグマシティPRキャラクター・マグニョンが、多彩な魅力あふれる本市で人生の門出を迎えるお二人を祝福するご覧の婚姻届を作成しました。

今月から、本庁・各支所・市民サービスステーションで、配布しています。

2枚複写式で、1枚目は提出いただき、2枚目は手元に残りますので、お二人の大切な記念に、ぜひお使いいただきたいと思います。

市長発表項目:グリーンファーム開園10周年

次に、「観光農業公園・グリーンファームの開園10周年」について、ご説明いたします。

本市のグリーン・ツーリズムの拠点施設「グリーンファーム」が、開園10周年を迎えます。

今月20日に、園内の展望所で記念式典を行います。

式典前日19日から「秋の里山フェスタ」も開催します。
トラクターの乗車体験や巨大ふわふわ遊具、喜入マルシェなど、子どもから大人までお楽しみいただける内容となっております。

この節目に、ぜひ多くの市民の皆さまにご来園いただき、実りの秋を迎えたグリーンファームの魅力に触れていただきたいと思います。

市長発表項目:ぜひオンラインで参加を「かごスタ!TALK2022~みんなで作ろう#鹿児島スタジアム」

次に、まちづくりやにぎわい創出の拠点となるスタジアム整備の機運向上を図る「かごスタ!トーク2022~みんなで創ろう 鹿児島スタジアム」を今月12日に、ご覧の概要で開催します。

第1部では、昨日公表いたしました、スタジアム検討状況の中間報告についてご説明させていただきます。

第2部では、元サッカー日本代表の福西 崇史(ふくにし たかし)さん、川澄 奈穂美(かわすみ なほみ)さん、元7人制ラグビー日本代表の桑水流 裕策(くわづる ゆうさく)さんをゲストに迎え、ご自身の体験を踏まえながら、お話いただきます。

当日の様子は、特設サイトにて、オンラインでライブ配信します。
ライブ配信には、どなたでもご参加いただけますので、ぜひご覧ください。

最後に、本日18時50分より、3年ぶりとなる「おはら祭・夜まつり」を開催します。
天文館一帯が活気に溢れ、魅力的なイベントとなるよう、市民の皆さんと一緒に祭りを盛り上げたいと思います。

本日は以上でございます。
報道のご協力をよろしくお願いします。

質疑応答要旨:マニフェストの進捗状況

(記者)冒頭のマニフェストの進捗状況で91項目が実施・推進中とのことなのですが、これらの結果について市長としてはどのようにご自身の成果を評価されておりますでしょうか。

(市長)市民の皆様にお約束した100項目のうち91項目につきまして実施・推進中ということで、任期前半となります2年間において、お約束をした大半のことについては着手、そして推進することができたものと考えております。今後は任期後半に入ってまいりますので、しっかりとお約束したことを達成、実現できるよう取り組んでいきたいと考えております。

(記者)ご自身としての満足度みたいなものを点数などで表すことは可能でしょうか。

(市長)点数は皆さんがおつけいただけるものかと思っておりますが、特に喫緊のコロナ対応はもちろんこと、デジタル化、ICTの推進という点で仕組みを整えていくことができたのかなと思っております。例えば、先月発表いたしました病児・病後児保育のオンラインでの手続であったり、住民票等のオンライン申請であったり、こういった市民の皆様に身近なサービスのところからデジタルの恩恵を行き届かせると、そういったところの着手は着実にできたのかなと思っておりまして、その点につきましては順調に推移しているものと考えております。

一方で、やはり待機児童の解消という大きな課題が残っておりますので、こちらはしっかりと私自身も直接関与しながら待機児童ゼロの実現を達成できるように任期後半しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

質疑応答要旨:緊急速報メールの終了について

(記者)緊急速報メールの関係で数点お伺いがあります。気象庁が噴火の特別警報に関する緊急速報メールについて年内で終了する方針を示しました。まず、この点について率直な感想とお受け止めを教えてください。

(市長)緊急速報メールにつきましては、7月24日の噴火警戒レベル5への引上げ時に実際に避難が必要となるところがどこなのかということが分かる形での配信が望ましいということで気象庁に改善要望を出してきたところです。やはり何といっても重要なことは市民の皆様の生命を守るために噴火に関する情報、状況が迅速に市民の皆様に伝わることが非常に重要だと考えております。つきましては、私どもとしましても気象庁にはぜひメールの維持をお願いしたいと申し上げますとともに、それがかなわないのであれば、同様にしっかりと迅速に市民の皆さんに警戒情報が伝わる仕組みをしっかり構築していただきたい、このことを要請していくつもりでありますし、またこのことにつきましては鹿児島市だけの課題ではなく、活火山を抱える自治体というのは全国に数多くありますので、そういった市町村のネットワークもありますので、そういったところでの要望も視野に入れながら、とにかく市民の皆様に生命を守るために必要な情報が迅速に届く、そういった仕組みの維持、確保を目指して取り組んでいきたいと考えております。

(記者)この終了ということについてどういった課題があるとお考えでしょうか。

(市長)やはり代替の仕組みの場合、例えば、気象庁から別の一報をもらって他の仕組みで出す場合に本当に今と同じ迅速性が確保できるのかというのが大きな課題だと考えています。とにかく必要な方に迅速に警戒情報が伝わるということが一番重要でありますので、その状態の確保のために今後とも要望を続けていきたいと考えております。

(記者)最後です。エリアメールに関しては先ほど市長からもご発言がありましたが、市としてまさに対象地域の明記をというところをお願いしている中で10月の突然の発表だったと思うのですが、その点についてはお受け止めはいかがでしょうか。

(市長)代替の手段をどのようにお考えなのかということを今後詰めていかなければならないのかなと思っています。いろんな手法があるかと思いますけど、とにかく重要なことは、実際に警戒ないし避難が必要な市民の方々に情報が遅滞なく迅速に届く、その結果、迅速な避難行動に移ることができる、このことが市民の生命を守る上で何よりも重要でありますので、その環境確保のために今後とも取り組んでいきたいと考えております。

(記者)ありがとうございます。

質疑応答要旨:スタジアムの中間報告について

(記者)昨日、鹿児島市が行いましたサッカー等スタジアムの需要予測調査の中間報告がされましたが、まずは市長としてこの需要予測調査の結果についての受け止めを聞かせてもらえますか。

(市長)今回の中間報告が出てきたことに伴って、いよいよスタジアムの具体的な議論のスタートラインに立つことができたなと考えております。何より鹿児島市としてスタジアム整備の検討に取り組んできた一番の主眼は何といっても中心市街地を含めたまちの活性化でありますので、その件についてどれだけの効果があるのか、また、逆に当然に整備費、維持費の話もありますので、そういった市民の皆さん、そして、市議会のほうでは今般、本港区のまちづくりに関する調査特別委員会ということで設置をされたわけでありますが、そういったところでご議論をいただく、そういった要素が出てきたなと感じております。

(記者)昨日の特別委員会では委員の皆さんから様々な意見が上がっていました。そうした意見も市長の下に届いているかと思いますが、どんな感想を持たれましたでしょうか。

(市長)まず、特別委員会が設置されて活発にご議論いただいているということは非常にありがたいと思っておりますし、また県との丁寧な協議を求める声が多かったと把握しております。これから速やかに県にも中間報告の内容をご説明申し上げて、丁寧な協議、そして様々なご意見があることも承知をしておりますので、市民意見の聴取を含め丁寧にスタジアム整備に向けた検討、そして今後の候補地決定を進めていきたいと考えております。

(記者)中間報告の中では3つの候補地のそれぞれの試算というものが示されています。この試算額についてはどのような受け止めでしょうか。

(市長)試算額についてはそのとおり試算をいただいたものと受け止めています。

(記者)この3つの候補地それぞれで整備費が最も低いのは現時点ではドルフィンポート跡地になるのではないかということなのですが、市長の中でこの3つの候補地の優劣というのはどのような考えですか。

(市長)やはり鹿児島市としてスタジアム整備検討に取り組んできている一番の理由は、何といっても中心市街地の活性化を含めたまちの活性化であります。そういった経済波及効果、そして現実的に初期費用、そして、やはりこういうものについては初期費用も当然なのですが、維持費ということも数十年使っていくものなのでしっかり考えていかなければならないものだと思っています。そういったもろもろのことを総合的に勘案した結果、やはりドルフィンポート、次いで住吉町15番街区、こういったところが経済効果、そして初期費用等々で優れているという試算が出たものと受け止めております。

(記者)ということは、今の言葉を受けると、市長の中ではやはりドルフィンポートが第1候補、第2候補が住吉町という考えということでしょうか。

(市長)今後、これをどう協議・検討していくかという話でありまして、今回、中間報告で示されたことはもう1つありまして、やはり3候補地それぞれに乗り越えなければならない課題がある、これは金銭面も非金銭面も含めてあるということも明らかになったものと考えております。

もちろん、これはスタジアムに限らず、いろいろなプロジェクトを進めるに当たって、やはり何らかの制約条件の中でのベストというのを皆さんの声を伺いながら模索、検討していくものだと思っています。

つきましては、例えば、ドルフィンポートなのか、もしくは住吉町なのか、それぞれ課題がありますので、それぞれの課題についてどうすれば乗り越えられるのか、本当に乗り越えられるのかどうか、こういったところを特に土地の所有者でもあられる県との今後の協議に入っていくものと考えておりまして、いずれにしましてもお互いに知恵を出し合いながら、我々も知恵を出し合いながら、どうすれば乗り越えられるのか、そもそも乗り越えられるものなのか、こういったところを今後、市議会の特別委員会でのご議論も踏まえながら取り組んでいくことになろうかと考えております。

(記者)最も低い整備費であるドルフィンポート跡地でも200億円弱、169億円という数字がありますが、この金額というのは決して小さくない、むしろ大きな数字だと私は受け止めたのですが、100億円に満たないようなスタジアムも全国にある中、この数字、この金額はどのように受け止めますか。

(市長)1つはやはり100億円に満たないスタジアムというのは5年、10年前に造ったものでありまして、資材の高騰というのがありますね。

もう1つ、やはりどういうスタジアムを造るかということがありまして、例えば、J1の席数と屋根だけあるミニマムのスタジアムでいいのかどうか、そこを目指すのかどうかという議論があろうかと思います。私としましては、やはり中心市街地を含めたまちの活性化につながる、つまり、エリア全体にここに行ったら楽しいよね、そういったエリアづくりをする核となる施設であり、なおかつ、やはり再三申し上げております稼げるスタジアム、これはまちが稼ぐことができ、そして、施設自体の維持費ぐらいは捻出もできる、こういったところを考えたときにはやはりこれぐらいの規模になってくるものだろうと考えております。

(記者)ドルフィンポート跡地に仮に造るとなった場合、スポーツ・コンベンションセンターの計画を大きく変更の必要性を迫るものになっているわけですが、この提案というのはかなり思い切った提案かなと思うのですが、このあたりいかがでしょうか。

(市長)やはり県が今進めておられる新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターの計画を前提にした絵を描いたときにはこういう絵になってくるものだろうと思っています。もちろん、その場合にも代替緑地の確保であったり、臨港道路の付け替え、また、港湾計画の変更といった課題もありますので、そういったところがどうすればできるのか、可能なのか、こういったところを丁寧に県と協議をしていきたいと考えております。

(記者)昨日の中間報告の試算結果を受け止めて、市民の中にはどうも現実性に乏しいような結果じゃないかという、そういう声も実際に聞かれるわけですが、下鶴市長の中でこれは本当に現実性のあるもの、覚悟というのを聞かせてもらえますか。

(市長)今回、この中間報告というのが鹿児島市にとってよりよい、そして、鹿児島にしかできないスタジアムを造っていく上でのスタートラインに立ったものと考えております。

今後いろいろなご議論をいただきながら候補地の選定に移っていくものになるかと思いますが、ぜひとも知恵を絞って、乗り越えられるものはどうやったら乗り越えられるのか、こういったところを一生懸命に知恵を絞り、そして、もちろん市民の皆様、市議会の皆様のご理解をいただけるように丁寧に声を聞き、そして、丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

(記者)はい、分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:スタジアムの中間報告での県有地の取り扱いについて

(記者)少し教えてもらいたいのですが、昨日の中間報告の県有地の2か所で、なぜ県有地の評価額を加味した数字を出さなかったのか、まず教えてください。

(市長)こちらは括弧書きで書いてあったかと思いますが、もともと鹿児島市として進めているスタジアム整備の構想は、オール鹿児島での取組が必要になると考えております。県、そして関係団体、民間事業者を含め、鹿児島市だけではなくオール鹿児島で取り組んでいく必要があると考えております。その中で、県有地を整備する場合の取扱いにつきましては、今後、県と協議を深めていきたいと考えておりますことから、括弧書きでの表記をさせていただいたところです。

(記者)実際、昨日の市議会の中でも誘導という言葉があったのですが、これを市民の皆様に示すときに、1か所は土地を購入するのに、県有地は買わない、無料で使うようなイメージを持ってしまうのですが、そこについてはどう思われますか。

(市長)そこは受け取り方だと思いますが、ただし、やはり鹿児島市として、このスタジアム整備を進めてきた前提条件は、何といってもオール鹿児島、これが前提条件であります。ですので、やはり県にもしっかりとスタジアムの整備の必要性、そして経済効果等々をしっかりとお伝えしてオール鹿児島での取組をさらに進めていけるように今後協議に臨んでいきたいと考えております。

(記者)それは県から、例えば、知事との間で何か約束事があるなどという話ですか。

(市長)そういう熟度の話ではないですね。

(記者)オール鹿児島というのはもちろん分かるのですが、それが土地を無料で計上するというところにイコールで結びつかないのですが、なぜオール鹿児島で取り組むことをほかの人が持っている土地を加味しないでいいことになるんですかね。

(市長)加味をしていないというよりは、参考としての数値をお示ししておりますので、それは受け取り方になろうかと思いますが、例えば、見る方が、いや、県は絶対協力しないよね、絶対買うんだよねという話を前提で思っている方は、足した数字でご覧いただければと思いますし、オール鹿児島での取組が進んでいくとお考えの方は併記した数字でご覧いただければと思いますし、いずれにしても、しっかりと、読む側の方がそれぞれの解釈に応じて、数字を把握できるように、そういった出し方をしたつもりでございます。

(記者)今のこの案で、例えばドルフィンポートだと、県の体育館の方向がまず変わったりして、一方的に変えられ、なおかつ無料で使うというような試算になっているのを、県とか県議会に理解してもらえるとお思いでしょうか。

(市長)それはこれから、昨日この中間報告につきましては、市議会の特別委員会のほうにご説明をさせていただき、そして、今後速やかに県のほうにはご説明に伺う予定となっております。その中で、先ほど申し上げましたとおり、そもそものスタジアムの効果であったり、そして、実際の整備費用であったり、そういったところをまずは丁寧にご説明をさせていただきたいと考えております。

(記者)最後に、私自身、今のところ加味しないのは同じ土俵ではないと思っているのですが、11月12日のイベントで市民に説明すると思うのですが、修正などそういう考えはないでしょうか。

(市長)数値につきましては、括弧書きも含めてお示ししておりますので、中間報告の形でお示ししたいと考えております。

(記者)今のままでドルフィンポートが先ほど市長からもありましたが、一番安いというか、整備費を抑えられていると、そういうことを説明するという理解でよろしいでしょうか。

(市長)本体の整備費を含めて、県有地の場合は幾らであると、その県有地の取扱いはこれから協議をすることになると、こういったところも含めて丁寧にご説明をしたいと考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:スタジアムをドルフィンポート跡地に併設する場合の考え方について

(記者)今回、ドルフィンポート跡地については配置図で県の総合体育館と並んで建設するという図になっていたと思うのですが、県でもあの場所というのはにぎわいを創出するということを目的にされていると思うのですが、市長としてあの場所というのは、鹿児島市の中でもかなり一等地と言われているところですし、今後いろいろな観光の重要な拠点になるんじゃないかと指摘する方もいるのですが、あの場所がどういった場所であるという認識なのかということと、あそこに仮に建物が2つ並んでしまった場合、それはそういった目的とどういう整合性を保たれるのか、その辺はどのようにお考えでしょうか。

(市長)まず、今回の我々の中間報告につきまして、ドルフィンポート跡地につきましては、県が今進めておられる新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターの整備を前提とした配置図案ということでお出しをしているものです。そうなりますと、今回、お出しをした配置図のようになるのではないかなと考えています。そして、今回ドルフィンポートも含めて、今後、県でもまちづくりの検討委員会が設置されていくわけですが、やはり本港区エリア全体として考えていく必要があるのではないかと考えています。

その中で、このエリアをどう位置づけているのか、いろいろな位置づけがありますが、1つ大きな位置づけは、いかにして親水空間を確保するか、そこだろうと思っております。

つまり、これは港湾全体の私の解釈なのですが、これまで鹿児島の港づくりというのは、実は鹿児島港はすごく広くて、北埠頭付近のところから平川まで鹿児島港というくくりなのですが、その中で、恐らくこれまでの数十年の歴史は、北のほうから谷山七ツ島の方向に向けて工業化を進めてきた流れが、高度成長期含めたここ四、五十年の流れだったろうと思っています。

すなわち、埋め立てて工場を造って、そこで重厚長大産業型の雇用をつくろうと、こういったところを埋めていったわけですよね。その結果、工場はできたが、親水空間は移っていった。そういった流れがここ数十年だということです。一方で、今七ツ島のメガソーラーがある場所から反転してきたと理解をしていて、産業構造が変わった結果、例えば今、木材団地と呼ばれていたところはイオンをはじめとする小売店がたくさん立地していますよね。そういったように、産業構造の転換に伴って土地の利用形態が変わってきた、特に港湾地域においては。そういった流れがあるのだろうなと、南に工業化が進んでいったのが南から逆に別の産業化が進んできたといった流れがあると思います。

そういった中で意識しなければならないのが、いかに親水空間をつくっていくかということだと思っています。これはドルフィンポート跡地だけではなくて、北埠頭、そして住吉を含めた本港区エリア全体で検討すべき課題だろうと思っています。何が言いたいかといいますと、例えばドルフィンポートのところ、今ドルフィンポート跡地となっていて、ウオーターフロントパークとありますが、やはり水辺に近いところに親水空間をつくっていく必要があるだろうなと、そこを意識したまちづくりは今後必要だと思いますし、私としてもやっていきたいと考えているところです。

(記者)あと今ドルフィンポートについては県のほうで総合体育館の話が進んでいるので、自然とスタジアムの場所もどうするのかというところも連動していく部分もあると思うのですが、市長の中で、スタジアムを整備する時期というのは、今コロナ禍でもあり、経済が少し停滞している状況もあると思うのですが、また、先ほど整備費の話もありましたが、市長としてはスタジアムをできるだけ早く建設しようという思いなのか、それとももう少し先のものを見据えたものなのか、その辺はいかがでしょうか。

(市長)時期に関してなのですが、私は、いたずらにゆっくりするつもりはありません。しかし一方で、拙速な進め方、そして拙速なものを造るよりも、やはり鹿児島ならではの、そして日本最先端の、ここに来れば半日楽しめる、このエリアで、そして、このわくわくを体験するために、例えば、今週、来週、仕事頑張ろうと、さらに言えば、若い人が鹿児島に戻ってくるよりどころとなる、そういったような新しい形のスタジアムを実現したいと考えております。したがいまして、いついつまでにという期限を切って拙速にやるということは考えておりませんし、やはり何といっても、非常によい形のスタジアムを整備していくためには、より多くの方のご理解、納得を得る必要がありますので、丁寧に声を聞きながら対応していきたいと考えております。

そしてもう1つは、やはり機運醸成というのが非常に重要でありまして、この辺はやはり、このスタジアムというものをどれだけ多くの方が必要としてくださるのか、あとはもう1つは、現実的な話として財源確保をどうやっていくのかという問題もありますので、ここはいたずらにゆっくりするわけではありませんが、よりよいスタジアムの実現を目指してしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

質疑応答要旨:スタジアム中間報告の試算について

(記者)幾つかお伺いをしたいと思うのですが、昨日の市議会の特別委員会で、委員から、市長はこの中間報告についてどのように受け止めているかというところが各委員に共通して高い関心事であったと思うのですが、先ほどの質問と重複いたしますが、あの額面についてはこういったところになるかというご反応でありましたが、この中間報告というのがいろいろな立地ですとか、経済効果、そういったもろもろ含めて、ある程度満足がいって、県に対して説得性を持った説明ができる内容になっていると評価されているかお聞かせください。

(市長)このスタジアムの検討に関しましては、平成の終わり頃に、最初6候補地、そして現在の3候補地に絞り込んできたという経緯がございます。その中で、県からもぜひスタジアムの構想について具体的に示してほしいということも伺っておりますもので、その答えということも含めて、これから丁寧に説明をしていきたいと考えております。

いずれにしましても、今回の中間報告をきっかけにスタジアムがもたらす経済効果であったり、現実的な整備費、維持費、こういったところの議論の具体的な材料が出てきたと、いよいよスタジアムの実現に向けて皆さんと議論ができる、こういったところだと思っておりますので、まずはしっかりと今回の中間報告を県にご説明をしていきたいと考えております。

(記者)質問が重なって大変恐縮なのですが、この中間報告そのものの受け止め、評価についてはいかがでしょう。今後これを材料に議論をしていくということになるのですが、ある程度納得できるものだというお考えなのか、ここについてはもう少し検討を進めていく必要があるということなのか。

(市長)おおむね材料が出てきたということも含めて納得できるものだと考えております。さらに言えば、これはあくまで中間報告でありますので、今後、最終報告に進んでいくのですが、実は今回の中間報告の中に、これは堅めに試算したとも言えるわけですが、含まれていない要素が、特に維持費の収入面に関して、スカイボックスでどう稼いでいくか、ここは欧米ではスタンダードなわけですが、ここは恐らく堅めの試算をするということでおおむね入っていない、そういったところになってきますので、こういったところが最終報告でどう盛り込まれてくるのか、ここは注目をしておきたいと思っています。

(記者)ありがとうございます。県との協議についてはなるべく速やかにというお話がありましたが、できれば、例えば年内ですとか年度内という時期がお示しいただけるのであれば、先方との都合もあるでしょうが、めどをお聞かせいただきたいということと、交渉を誰がやるか、つまりトップ会談でやるのか、それとも事務方で進めていって、トップ同士の話合いというのは先にするのかというところについて2点お伺いしたいと思います。

(市長)まずは今後速やかにこの中間報告についてご説明に上がる、これは事務レベルであります。その先に、例えば、県から、ここはどういうことなのかというお尋ねもあろうかと思いますので、お尋ねのレベル感によって、協議体のレベル感というのは変わってくるだろうと思っておりますので、まずは、昨日、市議会の特別委員会で初めて公表、ご報告したものでありますので、速やかに、県にまずはご説明に上がって、その上で、どういうレベル感の協議が必要になるのか、それはそこでの説明でのやり取り次第になってくるのかなと思います。

(記者)ありがとうございます。時期についてはできる限り速やかにというところ。

(市長)まずは速やかにご説明に上がるということですね。

(記者)承知いたしました。それから、先ほども質問が上がりましたが、ドルフィンポート跡地に設計をする場合に、ウオーターフロントパークの一部を拡張して総合体育館を併設してという提案ですが、ここについてはまだ県との詳細な協議というのはできていないと思うのですが、ここについての県の計画と市の計画で同じ立地のところで違うものが提案されているわけで、その土地については県有地であるわけですが、そこを所有者でない行政体がこのような形にしてはどうかと中間報告をまとめるということの妥当性といいますか、そういったところについてはどうお考えでしょうか。

(市長)今回の中間報告で3候補地の試算・評価を行っているわけでありますが、まず、そもそもの流れの話をしますと、平成の最後ぐらいに、鹿児島市としてスタジアムの整備検討をしていくという中で、その中で挙げられたのが、やはり、まちの活性化、中心市街地の活性化に資する都心部が望ましいということから、最初6候補地、そして、その上で3候補地に絞られているという現状があります。今回の中間報告といいますか、調査業務につきましては、絞られている3候補地について、試算・評価をしていくということで行っております。

その上で、今回の特にドルフィンポート跡地に関する試算等々につきましては、県の新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターの整備を前提として今回行っておりますので、今回の配置図案というのは、恐らくいろいろなパターンがあるというよりはこのパターンになるんだろうなと考えております。その中で、当然、道路を付け替える話であったり、本港区エリア全体で代替緑地をどう確保していくのか、こういったところの乗り越えなければならない課題はありますので、こういったところについてそもそもどうやったら乗り越えられるのか、乗り越えられるのかどうか、こういったところも含めて県と協議をしていきたいと考えております。

(記者)ありがとうございます。最後に、今後協議を進めていくに当たって中間報告というのが重要な材料になるかと思うのですが、中間報告というのを県に示して、県からは、鹿児島市さんはどういう形でご提案をされますかというリアクションになるのかなと予想されるのですが、その際はもろもろの経済効果とかを考えたときに、ドルフィンポート跡地が最も望ましく、その後に住吉町が来るのかなというようなご提案の方向性になっていくのでしょうか。

(市長)まずは今回の中間報告について説明をしに上がるわけでありますが、その中で、経済効果、土地整備につきましては、ドルフィンポート跡地、そして次いで住吉町15番街区、そしてその次の浜町の順ということが出ているわけでありますが、一方で、先ほど申し上げましたとおり、3候補地それぞれ乗り越えなければいけない課題がありますので、そういったところのまずは課題感の共有になってくるのかなと思っています。

(記者)承知いたしました。

質疑応答要旨:スタジアム整備の時期について

(記者)先ほどの質問と重複するところがあるのですが、以前のこの定例会見でも私はスピード感、時間のことについてお伺いしたことがあるのですが、総合体育館は10年以上の議論を経て今の形になって、それで進んでいるというところがありますが、ここから先の計画のスパンというか、市長の中で、いたずらに時間をかけるつもりはないと先ほど話もありましたが、やはり、数年、一、二年でできるようなものでは当然ないわけで、どれぐらいの時間軸の計画がスタジアムなんだろうという認識ですかね。

(市長)これは今回のスタジアムに関しまして、やはりオール鹿児島ということを鹿児島市として再三申し上げてきております。これはスタジアムの整備に関してはいろいろな主体がありまして、例えばJ1からJ3までいろいろなクラブがありますが、スタジアムの整備主体といいますか、所有主体というのは結構まちまちでありまして、県が整備しているパターン、市が整備しているパターン、数少ないが、民間が所有しているパターン様々ございます。そのような中で、鹿児島市としてこのスタジアム整備の検討をこの数年間行っているスタート地点は、何といってもまちの活性化のために、そして、オール鹿児島で取り組む、こういったことを前提に取り組んできているものであります。

今後、オール鹿児島の県、関係団体、民間事業者、鹿児島市も含めてそれぞれがどういう役目を負っていくのかという具体的な話はこれからになっていくわけでありますが、それにプラスをして整備を求める必要だという機運、こういったところをにらみながらの取組になっていくものと考えています。

そしてもう1つ、現実的な話をしますと、やはり整備費をどう調達していくか、ここも非常に重要な課題でありまして、企業版、個人版を含めたふるさと納税ということの活用もしっかりと考えていきたいと思いますが、1つはやはり大きいのは、他都市のスタジアムの整備の実例を見ますと、totoサッカーくじの助成金の活用というのも大きな財源の1つであります。こういった中で、サッカーくじの助成というのは、現在のレギュレーション(ルール)であればJ2以上ということが現在の仕組みになっておりますので、それが活用できるのかどうか、そういった現実的な話もありますので、あとはもう1つはやはり機運ですね、観客動員を含めた機運、こういったところもにらみながら整備時期というのは決まっていくんだろうと、ただし、やはり検討というのは、先ほど体育館は10年かけましたよねという話がありましたが、一朝一夕にできるものでもありませんので、機運醸成も含めてですね。まず今からしっかりと新しい時代に対応したスタジアムの形というのをお示しして、もちろん、市民、市議会の皆様のご意見をしっかりと踏まえながら形づくっていくという、構想自体は数年間になっていくんだろうなと思っています。

ですので、いついつまでというのはなかなか示すのは困難な状況でありまして、それは1つやはり大きいのは、皆さんお気づきのとおり、今残っている3候補地全て我々鹿児島市以外の方の所有であるということも挙げられます。したがいまして、当然のことながら、土地をお持ちの所有者の方のご理解をしっかりと得なければならない話でありますし、そういったことを考えますと、必ずしも鹿児島市だけでコントロールできる要素だけでないので、そういったことを踏まえると具体的な時期をお示しするのは非常に困難だろうと考えています。

(記者)今、構想自体はやはり数年ぐらいかかるんじゃないかという話がありました。となると、やはり総合体育館ぐらい、10年以上かかるような、それぐらい大きな事業になるだろうという考えということですか。

(市長)それは、今後のオール鹿児島での取組であったり、機運醸成であったり、具体的な財源の話であったり、こういったところによってくるものだろうと思っています。

(記者)200億円近いお金をかけて中心市街地活性化を狙っていこうということなのですが、中心市街地を活性化するためにサッカー等スタジアムでなければいけない理由というのは何なのかというところを多分まだ市民、県民は分かっていないところが多いと思うんですね。これはどういうことなのですかね。

(市長)もちろん多機能複合型のスタジアムを目指していくところでありますが、一方で、例えば、今日はこれから夜まつり、そして明日は本まつりとおはら祭が開催されますが、こういうお祭りはそれぞれ年1回ですよね。お祭りの日はたくさん人が集まるが、お祭りはそれぞれ年1回であると。それに対して地元のプロスポーツというものはコンスタントに、例えば、サッカーでは年20から25試合程度、カテゴリーにもよりますが、5千人から1万人がコンスタントに集まるお祭りができる、こういったコンスタントにできるお祭りの装置、集客装置というのはやはり地元のプロスポーツ、ひいてはスタジアムであろうと考えております。

もちろん、試合があるとき以外のにぎわい創出というのが非常に重要でありますので、そこは欧米の最先端の知見を入れながら、多機能複合型、具体的には例えば飲食だったり、もしくはコンベンションの一部だったり、会議室であったり、こういったところで活用ができる、ないしはそれこそ錦江湾、桜島の展望台としてあったり、こういった多機能複合型のスタジアムを目指していきたい。ただし、その基軸にあるものは年間を通じてコンスタントににぎわいがつくれる、これはやはり地元のプロスポーツ、スタジアムだろうと考えているところです。

(記者)県の担当課には既にこの資料はとりあえず示されている、送られていると伺ったんですね。事前にこういったものを発表しますよということで送られていると伺いました。これを基に知事と会話を何かされたというのはまだないですか。

(市長)その後はまだ会う機会、じっくり話をする機会はありませんので、これからの話になろうかと思います。

(記者)分かりました。なかなか熱意だけでは越えられない大きな壁というのがやはりあるかと思うのですが、今後、県と交渉していく中で、一番、市長としてポイントだなと思っているところは何でしょうか。

(市長)やはり機運ですね。これはやはりどれだけの市民、そして県民が必要としているか、必要とするか、ここにかかってくるかと思います。ですので、ぜひ我々としては、このスタジアムが持つ意味、特に皆さんの暮らしをこう豊かに彩るんですよということはしっかりと丁寧に説明していきたいと思っておりますし、一方でやはり一番大事なことは、どれだけの方が必要とされるかという機運のところでありますので、機運醸成にも取り組んでいきたいと思いますし、ぜひこれは必要だと思ってくださる方のご協力もお願いしたいと思っております。

その一環となるのが、今度12日に開催するシンポジウムであろうと思っておりますので、多くの方にウェブ中継もありますのでご覧いただきたいと考えております。

(記者)分かりました。

質疑応答要旨:稼げるスタジアムの内容について

(記者)ちょっとこれまで説明した内容と一部重なるところもあろうかと思うのですが、先ほどから市長の説明の中で、目指すスタジアムとしては新しい時代のものであるとか、鹿児島市にしかできないというようなところをこれまでも強調されていると思うのですが、そういった言葉に代表される稼げるスタジアムというのはどういう内容のものになるのかを改めて教えていただいてもいいですか。

(市長)逆に対極のものを挙げたほうが分かりやすいだろうなと思っていて、例えば、試合のとき以外は誰も寄りつかない、そして、わくわくする装飾も何もない、試合だけ見てそのまま帰る、こういったスタジアムとの対極の姿を考えています。

具体的には、スタジアムそのものもそうだし、周辺の街も含めて、例えば試合に行くときに持つわくわくが高まるような装飾、仕掛けをやるだとか、そして、試合直前に行って、試合直後に帰るのではなくて、例えば飲食も含めてそのエリアで楽しむ、さらに言えば、例えば、私は、スカイボックスは今後のスタジアムには必須だろうと思っておりますが、個別の部屋で貸し切って、そして例えば企業契約であれば大事なお客様をもてなす、そういった装置としても使っていただきたいと思いますし、単に試合のときだけ行って帰ってくるものではなくて、その前後の時間、そして、周辺のエリア全体で楽しめる核となる、そういうスタジアムを造りたい。やはり鹿児島ならではということは、錦江湾、桜島の風景であったり、鹿児島が誇る豊かな食であったり、こういったところを軸に、私が常々申し上げているのが、県内全域に送客するハブとなりますと、鹿児島の魅力と出会うハブとなる、結節点となる。

まずは、スタジアムを中心としたエリアで鹿児島の食を中心とした風景も含めた魅力に触れてもらう、そして、これはどこでつくっているんだろう、本物を食べたいなと思ったときには県内各地に行ってもらう、こういった県内各地の魅力と市民、県民、そして観光客をつなぐハブとなる、そういったスタジアムを手がけていきたいなと考えております。

(記者)今、説明してくださったような要素を持ったスタジアムというのは、国内でそういった事例というのはあまりないという捉え方になりますか。

(市長)そうですね、なかなかまだないのかなと。1個注目しているのは長崎のプロジェクトでありますが、この形に合致するものはなかなかないということで、やはり鹿児島市としては鹿児島市にしかできない、そして日本最先端のスタジアムを造るんだと、そういった意気込みで取り組んでいるところです。

(記者)今、具体的に説明してくださった鹿児島の様々な魅力と出会う玄関口のような位置づけになると、それはなるほどなと聞いていたのですが、それはそのとおりと思う一方で、県の計画と併せて考えた際に私として気になるのは、県も同じようなところに多分着目されているだろうなと思うんですね。あのスポーツ・コンベンションセンターに飲食店を設置するとか、コンベンション機能を持たせる、こういったものを県としても示しているわけですし、桜島の景観の魅力もアピールポイントの1つになるというようなことをおっしゃっています。そうした場合に、同じような狙いを持った建物が、スタジアムとスポーツ・コンベンションセンター、厳密に言えば機能はいろいろ違うところはあると思うのですが、同じような優位性を狙った建物がそこに併設されるということについては、そこで引き出される効果というのを限定的にしてしまうのではなかろうかというような見方もできるように思うのですが、市長はその辺はどのように考えていますか。

(市長)今後、本港区エリア全体の利活用につきましては、県で設置を既に公表されています検討委員会でやっていくものになるかと思いますが、例えば、県の新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターの複合化で持つ機能、そして、市のスタジアムで持つ複合化の機能は重なることが必ずしもNGではないと思っています。

これは何かというと、例えば、コンベンションで分かりやすく言えば、コンベンションが100のキャパが必要だとします、そのときに例えばもしこれをスポーツ・コンベンションセンターで100持つんだったら、そこにかぶせても過剰なものになりますが、例えば、飲食の規模についても50・50で持つという可能性もあるので、本港区エリア全体でそれぞれの機能をどれぐらいのキャパを持つことが必要で、それは県のスポーツ・コンベンションセンターの付加機能でどれだけ満たせるのか、鹿児島市のスタジアムでどれだけ満たせるのか、ここはやはり程度問題だろうと思っています。

つまり、県で全部カバーするのであったらそれは市でつけてもねという話になりますが、県のほうでどれぐらいのキャパを持つものか、規模を持つものか、そこにつきましては、今後、本港区エリア全体のまちづくりの検討委員会でも協議・調整をしていくことになるのだろうなと思っています。

(記者)一応確認ですが、今の説明というのは、県と市それぞれの施設で本港区全体の需要を分担……

(市長)分担するという選択もありますよねということですね。両方が例えば飲食を持っているから必ずしもNGというわけではなくてと。

(記者)そういう考え方も確かにあり得るなと聞いたところなのですが、そこまで分担するほどの大きな需要というのは期待できるものなのでしょうか。

(市長)そこにつきましては、鹿児島市でお示しをしている中間報告も含めたスタジアムの需要予測、一方で県はスポーツ・コンベンションセンターの様々な試算を行っていらっしゃいますので、そういったものも持ち寄りながら、今後、本港区エリア全体の検討委員会でも必要に応じて協議をしていくことになるだろうと思います。

(記者)分かりました。今の話に多少関連するところではあるのですが、ここまでに至る議論の仕方について、市長もお示ししたように県と市で分担するみたいな考え方もあるだろうというようなことでしたが、こういった話などを聞いていると、そもそもというような話をするのもあれですが、県と足並みをそろえてあらかじめ調整をした上で具体的な案を提示していくほうが建設的なようにも今回の中間報告の中身を見た際に思いました。そうしたときに、県と市でそれぞれこれまで議論の過程、文脈というのはあると思うのですが、こういう形、つまり、県が先に基本構想をつくり、そこに後から市がその内容の変更をお願いするような形で提案せざるを得なかったという、この議論の進め方について、市長はどのように受け止めていますか。

(市長)県の新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターにつきましては、立地をめぐって、10年以上様々な議論がいろんな候補地をめぐって交わされてきたところです。そういった中で県でも新総合体育館、スポーツ・コンベンションセンターに関する議論は積み重ねてこられたと思いますし、そしてまた、鹿児島市としても中心市街地への集客を含めて街の活性化を目指すスタジアムについて3候補地に絞り、そして、今回、需要予測、そして、建設費、維持費に関する詳細な数字というのは今回初めてお示しをすることになった、それぞれしっかりと必要な検討を積み重ねてきた結果だろうなと思っています。

そしてまた、それこそ今ご指摘の飲食機能等々につきましては、それぞれ付加機能と言えるところでありますので、これについては、恐らく、どれぐらいの規模を持っていくのかということは、これからそれぞれ詰めていくことになるだろうと思います。例えば、スタジアムに関しても多機能複合型のどの機能を付加して、どれぐらいのボリュームを付加するのか、それはこれから、もちろん市民の皆様、事業者の皆様のご意見を伺って詰めていくという話でありますので、これに関てはそれぞれ積み上げて、当然、ご指摘のとおりエリア全体で過剰な整備をしてもしょうがないのでそこは必要に応じて調整をしていくといったところでうまく進んでいくだろうなと思っていますし、そういった意味でも、今回、本港区エリアのまちづくりに関する県で設置される検討委員会、こちらの設置自体は鹿児島市としても従前より要望していたものであり、非常に前に進みつつあるなと感じているところです。

(記者)今後、県と市でそれぞれの考えを調整していくような場というのは、どういう場があるのでしょうか。

(市長)まずは今回の中間報告について速やかにご説明に上がる予定でありますし、そこで県から追加の説明を求められれば当然それに真摯に対応していくということになろうかと思います。

そこでの話もあるでしょうし、そして、今申し上げた本港区エリアのまちづくりに関する検討委員会という場もあるでしょうし、そしてまた、今後、調整すべき事項は何が出てきて、そしてレベル感がどうなのかによって当然どのレベルで話をすべきかというのは変わってきますので、今後何が課題になってくるのかというところを見ながら対応していきたいと思っています。ただし、ベースとなるプラットフォームとして本港区エリアのまちづくりの検討委員会が今回走り出すということは我々も求めていたことであり、歓迎をしたいと考えています。

(記者)現状では、県と市のそれぞれの委員会で議論を進めていって、協議題のレベルは様々ですけど、必要に応じて県と市で話合いをしていくというようなイメージですか。

(市長)これから始めるというよりは、そもそも従前より事務レベルではスタジアムや本港区のまちづくりに関して県市連絡会を持っておりますので、そこでの話も当然積み重ねてきたところでありますし、今後のコミュニケーションについてもそこで足りなければ別の場ということも考えられますが、どういうところが課題になってくるのか、課題のレベル感は何なのかによって誰が出ていくべきかというのは変わってくると思うので、まずは説明をしっかりと中間報告について申し上げ、事務レベルでの調整をまずはしっかりやっていこうと考えております。

(記者)最後に、先ほど市民の機運づくりをどうするかというようなことをおっしゃいましたけど、今、県のスポーツ・コンベンションセンターをめぐっての例えば反対陳情が提出されたり、反対の声がないわけではない、一定数存在するというようなところとかも見ると、機運が高まっていると捉えていいのかなと私自身ちょっと考えたりもするのですが、県のスポーツ・コンベンションセンターはあくまで別施設でありますが、市のスタジアムに対しての市民の受け止めというのを暗示的に示しているようなところもあるかなとも思うのですが、いずれにせよ市長として現時点で市民の機運についてどう捉えていますか。

(市長)これは11月12日に報告イベントも行いますので、そこでの反応などを見てみたいと思いますが、もう1つ、私が、機運の1つのバロメーターとして見ているところが、やはりホームチームである鹿児島ユナイテッドFCの観客動員というところは1つのベンチマーク(指標)として見ているところですね。そういったところも、もちろんいろいろな団体の方、市民の方の意見もお聞きしながら総合的に把握をしていくことになろうかと思いますが、1つ大きなベンチマークはそこを見ているところです。

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