展覧会概要
当館のコレクションを紹介する所蔵品展では、黒田清輝をはじめとする鹿児島ゆかりの作家の作品、そして20世紀を中心とした西洋美術の流れをたどる作品をご覧いただけます。また今回は、特別企画展「鹿児島市立美術館開館70周年記念 没後100年 黒田清輝とその時代」の開催にちなみ、黒田が中心となって結成した白馬会に所属した作家たちや、当館開館を祝して黒田照子夫人からご寄贈いただいた光風会の作家たちによる色紙絵もご紹介します。
白馬会は、フランス留学から帰国した黒田清輝が、1896(明治29)年に久米桂一郎らとともに結成した洋画団体です。同会を通じて、黒田や久米がフランスで習得した外光派アカデミスムの画風が、日本の青年画家たちに伝えられました。彼らの明るい色彩表現は、それまで日本で主流だった重厚な色彩表現と比較して新派あるいは紫派とも呼ばれ、やがて日本の洋画壇の主流となりました。ちなみに会の名称は、メンバーがしばしば白馬(しろうま)ともよばれる濁酒(どぶろく)をのみながら談論したことに由来しています。自由な気風を重んじ次代を担う洋画家たちを育成した白馬会ですが、1907(明治40)年に文部省美術展覧会(文展)が開設されたことに伴い、1910(明治43)年の第13回展を最後に解散しました。
その後、白馬会の中堅作家であった中沢弘光や杉浦非水は、1912(明治45)年に光風会を発足させました。同会の展覧会には黒田も出品し、その活動は現在も続いています。また、黒田照子夫人から1958(昭和33)年にご寄贈いただいた色紙絵は、中沢や杉浦ら黒田を慕う会員39名によって描かれました。
主な展示作品
大牟礼南島《風景》
南薫造《桜島、噴火翌年》
中沢弘光《北平北海》
ポール・セザンヌ《北フランスの風景》
安藤照《裸婦立像》
木村探元《耕作図屏風》
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最終更新日:2024年7月30日
休館日カレンダー
常設展観覧料など
※特別企画展はその都度定める料金
※2F展示ギャラリー・アートライブラリーのご利用は無料
※毎月第3日曜日は小・中学生常設展示観覧料無料