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更新日:2026年6月1日
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黒や紺が主流だった大島紬の伝統技法を礎に、肌触りが柔らかく仕上がる「白泥(しろどろ)染め」を確立し、特許を取得。さらに、横糸だけで文様を表現する独自の織り方「渚絣(なぎさがすり)」を生み出すなど、新しい表現への挑戦と功績が評価され、令和7年度に厚生労働省が表彰する卓越した技能を持つ職人「現代の名工」に選ばれた益田さんに、お話を伺いました。
風が吹くと現れる海面のさまざまな模様や海中で揺れるように見える色とりどりのサンゴ、引き潮のときの砂浜の跡。小さい頃から海でよく遊ぶ中で、不思議だな、きれいだなと思いながらずっと見ていました。自分にとっての原点である喜界島の風景、自然が生み出す美しさを大島紬で表現できたらという思いが、今の制作につながっています。
従来の大島紬は、事前に染め分けた縦糸と横糸を使うのが一般的ですが、もっと自由な表現ができないか考え、1寸(約3.8センチ)単位で組み合わせて織り上げる「一寸法」という技法を考案し、横糸だけで文様を出す新たな取り組みに挑戦しました。糸の本数や染めの濃淡を頭の中で組み立て、一反ごとに試し、考え、また作り直します。こうして試行錯誤を重ねて生み出した「渚絣」は、海辺の情景を映したような奥行きのある色の揺らぎを持ち、唯一無二の表情を持つ作品に仕上がります。
「現代の名工」に選んでいただきましたが、だからこそ、その名に恥じない仕事を続けなければならないと思っています。これまで培ってきた技を深く堀下げ、今年80歳を迎えますが、今後もさらに自由な表現を求めていきたいです。そして、その技や思いを次の世代に伝え、未来につなげていけたらと考えています。
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