更新日:2025年5月21日
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百日咳の報告数が国内で急速に増えています。平成30年1月1日から感染症発生動向調査事業により全数把握されています。鹿児島市では令和6年は6件の報告でしたが、令和7年は、1月1日から5月11日まで260件が報告されています。
百日咳は、百日咳菌によって起こる急性の気道感染症です。
潜伏期は通常5~10日(最大3週間程度)であり、かぜ様症状で始まるが、次第に咳が著しくなり、百日咳特有の咳が出始めます。特有の咳(顔を真っ赤にしてコンコンと激しく咳込み、最後にヒューと音を立てて息を吸う)が特徴で、連続性・発作性の咳が長期に続きます。乳児(特に新生児や乳児早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに致死的となることがあります。
ワクチン既接種の小児や成人では典型的な症状がみられず、持続する咳が所見としてみられることも多いです
平成30年からの鹿児島市・鹿児島県・全国の患者報告数の推移は以下の通りです。
(注)R7は5月11日時点の報告数となります。
|
H30 | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 | R7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
鹿児島市 | 106 | 228 | 25 | 3 | 2 | 2 | 6 | 260 |
鹿児島県 | 155 | 728 | 83 | 3 | 5 | 7 | 8 | 405 |
全国 | 12,115 | 16,845 | 2,819 | 707 | 491 | 1,000 | 4,093 | 16,475 |
鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)とされています。
百日咳ワクチンを含む接種は、わが国を含めて世界各国で実施されており、その普及とともに各国で百日咳の発生数は激減しています。しかし、ワクチン接種を行っていない人や接種後年数が経過し、免疫が減衰した人での発病はわが国でも見られており、世界各国でいまだ多くの流行が発生しています。
手洗い・換気・咳エチケットといった基本的な感染対策を行いましょう。咳が出ているときには、マスクを着用しましょう。
百日咳は平成30年から全数把握となっており、届出基準に沿って、発生届の届出が必要になります。
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